ノーベル賞と株式投資

その他の記事

毎年10月は、ノーベル賞の発表に注目が集まります。10月7日に発表される生理学・医学賞をはじめ、物理学賞、化学賞、文学賞、平和賞、経済学賞と続くノーベル賞ですが、近年は日本人が毎年のように受賞していることから注目度もかなり高くなっています。
このノーベル賞は、株式投資に対しても大きく関わってきます。具体的に、どう影響するのでしょうか?

近年受賞が続いている生理学・医学賞

ノーベル賞の中でも、特に注目が集まるのが2012年の山中伸弥さんが受賞したノーベル生理学・医学賞です。山中伸弥さんといえば、iPS細胞で一躍有名になったので聞き覚えがある方も多いでしょう。ノーベル生理学・医学賞は、1987年に抗体の遺伝子組み換えという研究で利根川進さんが日本人として初めて受賞して以来、25年ぶりとなった受賞だったため、大きな話題となりました。
それを皮切りにして、2015年、2016年、そして2018年と日本人が続々受賞してきたことから、一気に日本人受賞者は4人に増えたことで、今年も受賞の期待は高まっています。
山中伸弥さんが受賞した時には、iPS細胞関連銘柄ということでバイオ株に対しての投資が大幅に増え、バイオベンチャーに対する注目が非常に高まりました。今ではバイオベンチャー株というのは危険だということで避ける投資家も多いのですが、その当時はかなりの人気だったのです。
それから毎年、ノーベル賞候補に挙がった研究者がいると、その研究内容に関連した銘柄に投資が増えることとなります。これは日本の研究者だけではなく、海外の受賞候補者も同様です。日本で提携している企業などがある場合にはその銘柄が注目されることになり、研究内容を活かすことができる開発を進めている製薬会社などの株も買われるようになるのです。
8日の物理学賞に関しては、2014年に青色発光ダイオードの発明によって受賞した赤崎勇さん、天野浩さん、中村修二さんの3人が記憶に新しいでしょう。この発明は、多くの分野に関係するものでもあったので機械関係、特にLED関係関連銘柄の株価は一時的に上昇していました。当時は世界的に景気が不透明であったため、相場全体の押し下げが影響して大きな上昇とまではいかなかったのですが、そんな中でもきっちりと株価が上昇しているのです。
今年は、化学賞にも注目が集まっています。これまで日本人は、1981年から2010年の間に7人が受賞しているのですが、今年は微細な穴を持っていて内部に物質を貯蔵できる多孔性金属錯体(PCP)という素材を開発した北川進さん、旭化成でリチウムイオン電池の開発を進める吉野彰さん、次世代太陽電池を考案した宮坂力さん、酸化チタンの光触媒作用の開発をした藤嶋昭栄さんの4人が有力とみられています。4人もの受賞候補者がいるため、関連銘柄も多岐に渡っていますが、それぞれに期待を寄せた買いが増えていることで株価は上がっており、受賞の結果次第ではさらに上がるか、もしくは手放す投資家が増えて値を大きく下げる可能性もあるでしょう。
この3つの分野に関しては関連する銘柄も多く、ノーベル賞の中でも特に注目度が高い分野です。

文学賞も株価に影響する

ノーベル文学賞は、1968年の川端康成さん、1994年の大江健三郎さんと、これまで日本人の受賞者は2人しかいません。そして近年では、村上春樹さんが毎年のように候補として名前が挙がっているにもかかわらず受賞を逃し続けています。さらに、2018年は先行期間の関係者に不祥事があったとして発表を見送ったことで、昨年と今年の2年分が受賞することになります。そうなると、いよいよ受賞かという期待も高まるでしょう。
ノーベル文学賞の候補としては、もう一人多和田葉子さんも挙げられています。1993年に芥川賞を受賞し、その後も様々な賞を受賞している方で、現在はドイツ在住で2018年にはドイツのクライスト賞という権威ある賞も受賞しています。
村上春樹さんの関連銘柄として、大手書店の文教堂グループホールディングスが、毎年この時期になると大きく値を上げ、そして受賞を逃すと同時に売られてしまい大幅に値を下げています。それだけ期待と失望が大きかったということになるのでしょうが、それでは無事に受賞できたとしたら、どれだけのお祭り騒ぎとなるのでしょうか?また、その場合は同じく大手書店である丸善CHIホールディングスや三洋堂ホールディングスなど、書店全体が盛り上がることとなるでしょう。書店の売り上げも含めて、期待したいところです。
ノーベル平和賞については、残念ながら日本人の受賞候補者は上げられていません。ただし、世界的に有力候補とされているのがスウェーデンで環境問題を訴えている少女であることから、もしも受賞した場合は環境関連銘柄に対する注目が高まることになるかもしれません
過去に日本人が受賞したことがない経済学賞には、アメリカのプリンストン大学で教授を務めている、清滝信宏さんの名前が候補者として挙げられています。金融危機の研究をしている教授で、一見すると関連銘柄はないように思えるのですが、実は清滝さんは大阪の旧・池田銀行の創業家の生まれであることから、もしも受賞した場合には池田銀行の流れをくむ池田泉州ホールディングスが注目されるかもしれません。
一見すると関連銘柄がないように思える分野であっても、やはりノーベル賞となると注目度が大きいため、その影響力もかなりのものとなるでしょう。特に、村上春樹さんの受賞を何年も待ちわびているであろう文教堂グループホールディングスの動きには注目しましょう。

ノーベル賞関連銘柄への投資

ノーベル賞関連銘柄は、ノーベル賞の発表時期になると動きが活発になり、無事に受賞した場合はさらにその株価が上がります。そして、受賞を逃したとしても研究内容に注目度が高い場合は、そのまま続伸となることもあります。
しかし、多くの場合はノーベル賞が近づいてくるころにはすでに値上がりしてしまい。受賞を逃したとたんに売られてしまいます。下手に投資すると、単に高値で投資して安値で手放すということになるだけなので、タイミングなどはしっかりと見極めなくてはいけません。
タイミングとしては、まだ値上がりする前から株を保有しておくのが一番いいでしょう。その後、値上がりしてきたタイミングで手放すことで売却益を得ることができますが、受賞することに期待するのであれば、そのまま保有を続けていてもいいでしょう。
そして、もし受賞を逃してしまった場合は、翌年に期待することもできます。今年は逃したとしても、来年改めて受賞する可能性はあります。売らずにそれを待つこともできるので、もしも保有することを視野に入れるのであれば、ノーベル賞関連銘柄の中でも高利回りのものか、株主優待に期待できるものを選ぶことで他の楽しみも生まれます。
どうやって投資するかを考えて、ノーベル賞に関連した銘柄を選びましょう。

まとめ

大きな注目が集まるノーベル賞には、毎年のように日本人が候補者として名を連ね、そして受賞しています。そうなると、その研究内容に関連している企業にとっては大きな恩恵となるので、授賞式前から関連銘柄として注目されるようになっています。
また、中には村上春樹さんのように、毎年候補者として挙げられて受賞に期待されながらも、なかなか受賞できないでいる人もいます。熱心なファンが多く、受賞する姿を楽しみにしている人も多いので、もし受賞が決まったら大きな騒ぎとなり関連銘柄も盛り上がるでしょう。

執筆者:佐藤真奈美より

 はじめまして、当サイトである『投資塾』で記事の執筆を担当させて頂いております、佐藤真奈美と申します。現在、複数の投資関連のメディアサイトに相場予想や投資関連の解説等の記事を寄稿しておりますが、『投資塾』では、株式投資のニュース、経済指標、金融政策等、「市場参加者が、何を見ているか」に重点を置き、株式投資の初心者にも分かりやすいよう、他では知れない情報の提供に努めさせて頂いております。

執筆者:佐藤真奈美について

おススメの証券会社

その他の記事
投資塾~今から始める株のお話~
タイトルとURLをコピーしました