ラグビーW杯関連銘柄について

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ラグビーW杯が2019年9月20日からスタートしましたが、今大会は日本開催ということで国内はもちろんのこと、海外からも観戦のために訪れる人が後を絶ちません。経済効果も大きく、恩恵を受けている企業も数多いため、株式市場ではラグビーW杯関連銘柄に大きな注目が集まっています。
関連銘柄には、具体的にどのような企業があるのでしょうか?

桜ジャージが品不足に

ラグビー日本代表のユニフォームは、胸元に桜のマークがついた赤白の縞模様のもので、「桜ジャージ」といわれています。選手だけではなく、日本代表の試合では観客席がこの桜ジャージで埋め尽くされていることもあり、非常に印象的でしょう。
この桜ジャージですが、日本代表が歴史的勝利ともいわれるアイルランド戦の勝利を含め、3連勝していることもあってこのジャージを求めて応援する人も多く、現在品不足に陥っています。それはつまり、そのジャージを提供している企業の売り上げがそれだけ増えているということです。
ジャージを提供しているのは、中堅のスポーツ用品関連企業であるゴールドウィン(8111)の100%子会社である、カンタベリーオブニュージーランドジャパンです。2015年のラグビーW杯でも日本の活躍によって売り上げが5億円押し上げられたといわれている企業ですが、今回は日本開催ということで生産数も大幅に増やし、備えていました。具体的な生産数や販売数は公表されていませんが、すでに20万着以上を売り上げて20億円を超える売り上げがあったとも言われていて、前回のW杯以上の売り上げとなることは間違いないでしょう。また、日本国以外にもイングランドをはじめ、合計7カ国にウェアを提供していることから、他国の活躍によってもその売り上げが伸びることが期待されます。
このことで、昨年10月前後であったゴールドウィンの株価は2019年9月に年初来高値となる9,500円まで上がり、10月に入ってからも8,500円から9,000円ほどと大きく上昇しています。
この動きに伴って、国内の他のスポーツメーカーの売り上げも好調となり、アシックス(7936)やミズノ(8022)など、株価が落ち込み気味だった企業も徐々に回復の兆しを見せています。今回のラグビーW杯で回復し、2020年の東京オリンピックで大きく上がることも期待できるでしょう。

外食・食料品も好調

スポーツ用品ばかりではなく、外食産業に関しても好調な銘柄が増えています。ラグビー強豪国では、英国パブという文化を持つ国が多いことから、日本で英国風パブを展開しているハブ(3030)が人気を集めています。店内には大型ディスプレイを設置しているため、試合を観戦しながら飲食できるということで過去のスポーツイベントでも注目を集めており、今回も来客数が大幅に増加して株価も続伸となっています。同じく、スポーツバーやガストロパブを展開している、DDホールディングス(3073)も人気です。
ラグビー観戦といえばビールがつきものであり、会場でもよくビールが売れていますが、試合会場では「ハイネケン」というビールが独占販売となっていて、それを国内で製造・販売している大手メーカーのキリンホールディングスも大幅に売り上げを伸ばしています。サッカーの大会と比較して6倍以上のビールが消費されるといわれるラグビーW杯では、まだまだ試合が続くということで販売目標も前年比7割増に設定されています。また、6月からW杯仕様のデザイン缶・瓶に切り替えていることから、記念に買い求める人も多いのではないでしょうか。
主力製品であるリポビタンDのCMに日本代表選手を起用している、大正製薬ホールディングスにも期待が寄せられています。W杯開催前に応援キャンペーンが行われていましたが、大会中盤に再び応援キャンペーンが行われることから、その期間の売り上げも増えるのではないでしょうか。

インバウンド消費も大きい

W杯だけあって、日本にも応援のために多くのラグビーファンが世界中から集まっています。大会前の試算では、観光客がおよそ40万人に上り、全体的な経済効果は間接的なものも含めて4,372億円とされているので、そのインバウンド消費も大きなものとなるでしょう。
44日間にわたって開催される今回のラグビーW杯では、応援のために訪れる外国人観光客も試合の合間にいちいち帰国することはないでしょう。少なくとも応援するチームの試合があるときに訪れて、次の試合まではそのまま日本に留まるなどして、長期滞在する可能性が高くなります。中には、大会の期間中ずっと日本で過ごす人もいるでしょう。
そうなると、まず恩恵を受けるのがホテル関連銘柄です。会場の周辺にあるホテルを経営する、藤田観光(9722)相鉄ホールディングス(9003)、東祥(8920)、ABホテル(6565)、ロイヤルホテル(9713)などの売り上げが期待される他、民泊関連として仲介業務を行っているオープンドアにも注目が集まります。
外国人訪問客向けの外食産業も人気で、やはり寿司及び回転寿司に人気が集まるほか、ラーメン店やそば・うどん、焼き肉店なども人気が集まっています。大手回転寿司チェーンでは、外国人訪問客の確保に向けて翻訳機を配備するなどの準備もされています。
また、山崎製パン(2212)のランチパックが海外メディアの間でブームになり、しっかりとなるなどの一面もあります。ピーナッツ味が特に人気となっていて、イングランド代表のキャプテンをかつて務め、今は解説者及び評論家となっているロブ・ウィッカーマン氏によるTwitterの記事が話題となってブームを引き起こしたようです。
このように、ラグビーW杯の恩恵を受けている企業は数多く、株価の続伸や年初来高値も続いているのですが、W杯も折り返しを迎えたところでこれからは新たな材料も出てきにくくなることで、今度は利益確定の売りが増えてくることになるでしょう。すでに株価を下げつつある銘柄もあるので、ここからは大会終了後も期待できる銘柄、大会終了後に急落することが見込まれる銘柄、そして大会途中でも利益確定するほうがいい銘柄と分けて考えなくてはいけません。
特に、2020年には東京オリンピックが控えていることから、その時に再び特需を迎えるであろう銘柄については今のまま持っておくと、一時的に株価は下がることになっても再び株価が上昇することに期待できるため、扱いが難しいところではあります。現在以上に上がるのか、下がったままとなるのか、その後上がっても上がり幅が小さくなるのか、様々な可能性があるのでその判断をしなくてはいけないからです。
特に、スポーツ用品関連銘柄は主役となる可能性が高いのですが、軒並み上がるのではなく中心となった銘柄のみが上がることもあり得るので、今後の活躍について見極める必要があります。
ホテル産業や外食産業についても、今回と同じようなホテルや店舗が人気となる可能性は高く、さらにオリンピックになると訪問客の人数も多いことから、今度の影響は日本全国に及ぶ可能性もあります。最も恩恵を受けるのはどこなのか、またベストな買い時はいつになるのか、参戦する時期を間違えないよう注目していきましょう。

まとめ

ラグビーW杯の影響は、直接関係する銘柄から意外な銘柄まで、多くの銘柄がその影響を受けることとなりました。特にその恩恵が顕著となったのが桜ジャージを提供しているゴールドウィンですが、それ以外にも大きな影響を受けている企業は数多くあります。
通常なら、大会が終わってから売りが増えることで早めに利益確定するほうがいいのですが、翌年に控えている東京オリンピックの影響も考えると、一概に利益確定するのではなく保有し続けておく方がいい銘柄もあります。どのタイミングがベストとなるのか、よく考えて売買しましょう。

執筆者:佐藤真奈美より

 はじめまして、当サイトである『投資塾』で記事の執筆を担当させて頂いております、佐藤真奈美と申します。現在、複数の投資関連のメディアサイトに相場予想や投資関連の解説等の記事を寄稿しておりますが、『投資塾』では、株式投資のニュース、経済指標、金融政策等、「市場参加者が、何を見ているか」に重点を置き、株式投資の初心者にも分かりやすいよう、他では知れない情報の提供に努めさせて頂いております。

執筆者:佐藤真奈美について

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