株価が下落した時にはどうするべきか

株式投資の基本

株価が上昇している時は、投資家にとって大きなチャンスとなります。しかし、相場が荒れて下落している時は、どのように立ち回るべきなのでしょうか?
株価が下落していく中でも、確実に利益を上げている投資家もいます。どうやって買っているのか、それは独自のルールをしっかりと決めて、それを守っているからです。その人たちの動きを参考に、株価が下落した時にどうするべきかを解説していきます。

下げ相場は底値買いのチャンス

個人投資家でありながら、投資を始めてから10年で資産を20倍以上にも増やしているAさんという投資家がいます。その特筆すべき点は、年間で日経平均株価がマイナスとなった年もあったにも関わらず、その10年間全ての年で年間収支がプラスとなっていることです。
そんなAさんの投資テクニックとしては、まず投資する銘柄は20銘柄程を選んで分散投資することで、リスクを取りすぎないようにすることです。そして、最も重要なのが、相場の楽観時には安易に株を買わないようにする、という点です。それは、買いそびれた株があった時でもすっぱりと諦めて、機会損失を受け入れる、ということでもあります。
例えば、高値を連続更新している株があります。こういった株は今後も伸びる可能性が高いので、安易に買いに走る投資家も多いのですが、Aさんの場合は安値のうちに買うことができなかった時点で諦めています。
では、どういう時に株を買うのかというと、市場が総悲観となって株が投げ売りされるようになった時が狙い目です。こういった状況は年に1~2回程度起こっていて、その際には底値といえる価格になる株が増えるのです。その時にはチャンスを逃さないように、相場が平常な時には最低でも投資資金の20%は現金の状態にしておいて、咄嗟の時には素早く反応できるように備えています。
パニックを起こした市場はチャンスとなりますが、それを判断する基準となるのが「25日騰落レシオ」です。これは市場の過熱感を示している指標のことで、25日間の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率から算出されています。値上がりしたのが70社、値下がりしたのが100社であればこのレシオは60%となり、値上がりが100社、値下がりが50社であれば200%となります。これは、自分で計算しなくても日経平均に書かれているので、そちらを参照してください。
この騰落レシオが70%を下回ると、底値として判断できます。そうなったら、残った資金を投入していきます。実際には80%を下回った時点で底値といってもいいのですが、確実を期すならば70%を基準にしましょう。
実際に、底値買いをする時には勇気が要ります。しかし、暴落時の底値買いというのは反発した時に大きな利益が狙え、そこからまた下がるとしても限定的な範囲となるので、防御にもなるのです。

銘柄選びのコツ

底値で株を買ったとして、そこからどうなるかはその株によって異なります。中には、底値のまま長期間推移する株や、そのまま底を突き抜けてしまう株もあります。そういった株を避けるために、銘柄を選ぶコツについても解説します。
まず、見るべきはその株の業績です。底値となった株の多くは、指標によって割安と判断されることが多いので、割安なら大丈夫と考える人も多いのですが、それは大きな勘違いであり、非常に危険です。割安となった株には、そうなるだけの理由があります。
実際に、景気が停滞している時の相場を見てみると、割安株というのは業績が下振れしているものが多いことが分かります。
業績が良好な株であれば、底値になったとしてもすぐに回復して、いずれ高値を更新するところまで伸びていきます。中長期で見た時に株価を上昇させる最大の要因となるのが業績の伸びなので、そこに注目して銘柄を選びましょう。
また、条件に当てはまる銘柄があったからといって、すぐに買わないようにしましょう。株価は安ければ安いほど、リスクを少なくして利益を大きくすることになります。事前に色々な銘柄をチェックしておいて、購入する候補となる銘柄をリストアップしておき、底値がどのくらいになるかを想定しておきます。その際は、前回の安値がどのくらいだったか、またPER等の株価指標がどのくらいまで下がっていたのかを確認して、想定した株価になるまで待ち続けましょう。
例えば、大型株の中には配当利回りが4.5%で、今期最高益が見込まれる株でも、下落してPER8倍近くまで落ち込むことがあります。これは、中国関連株と勘違いされて米中貿易摩擦の影響から減益となると考えられたことで下落したのですが、社長が中国関連株ではないことを明言したため、株価はすぐに回復しました。
また、子会社のIPOが公募割れとなったことで下落した株もありました。こういった株は、一時的にあおりを受けて下落しているだけなので、事態が鎮静化すればすぐにでも回復します。
売り時としては、信用買いであれば短期で利益確定のために売り、現物買いの分は1年程度を目安に保有しておいて大きな利益を狙います。中には、1年足らずで株価が2倍に上昇する銘柄もあるので、どこで利益を確定させるか悩むこともあります。
小型株の場合は、PER11倍以下、PBR1倍以下、時価総額200億円以下、自己資本比率70%以上、といった条件でスクリーニングし、その中から3年連続で営業利益が増益となっているような銘柄が見つかれば、こうほとなります。
2018年末に株価が急落していますが、こういった状態は過去5年の日経平均株価をチェックしても15%程度の急落は何度も起こっています。そういった急落時を狙って投資をし、高値掴みを避けていくことが、資産を着実に増やして勝率を上げるコツとなるのです。

信用取引は無理にしない

下げ相場で資産を増やすことを考えると、信用取引を思い浮かべる人も多いでしょう。空売りで株価が下がった時に利益を得られ、レバレッジを効かせることで通常の3倍の取引ができるため、わずかな上昇幅でも利益が大きくなるという点から、下げ相場にはちょうど良いと考えるかもしれません。
しかし、信用取引はリスクが大きくなるため、相場が想定とは異なる動きをしてしまうと、その分損失も大きくなってしまいます。例えば、株価が1500円の株が下落傾向に合った時、それを信用取引で空売りすると、資金が15万円あれば300株の空売りができます。これで株価が100円下がった場合は、3万円の利益を得ることができるので、20%の利益を獲得できることになります。しかし、実際にはその後株価が上昇してしまい、1600円になってしまうこともあります。そうなると、反対に3万円の損失となるので、資金の20%が失われてしまうのです。
もちろん、株価がどう動くかは分かりません。損をすることもあれば、得をすることもあるでしょう。大切なことは、信用取引をすることで得られる利益の大きさよりも、リスクが大きくなるという点に目を向けることです。
信用取引で得られる利益というのは、短期的なものです。今すぐ利益が欲しいという場合には効果的かもしれませんが、着実に利益を増やしていきたいのであればリスクが大きすぎるので、危険の方が大きくなってしまいます。
実際に、10年かけて資産を20倍にまで増やしたAさんの場合は、信用取引をするとしてもそれは最小限で、よほどの自信がある時に限定しています。また、下落相場でも利益をしっかりと上げている個人投資家の中には、信用取引は一切利用していないという人もいるのです。
信用取引をするとしても短期に留めて、メインは現物株投資となるようにしましょう。

まとめ

株式相場が下落すると、短絡的に信用売りへと走る投資家も少なくありません。しかし、相場の下落時は底値買いのチャンスとなるので、現物買いでも大きく資産を増やすチャンスになるのです。
底値から株価を回復させる株を見つけるには、銘柄選びで妥協してはいけません。自信を持って株価が回復すると言える銘柄以外には、投資するのを避けるべきです。
相場が下落したからといって信用売りに走らず、その状況で狙うべき銘柄をよく探してみましょう。

執筆者:佐藤真奈美より

 はじめまして、当サイトである『投資塾』で記事の執筆を担当させて頂いております、佐藤真奈美と申します。現在、複数の投資関連のメディアサイトに相場予想や投資関連の解説等の記事を寄稿しておりますが、『投資塾』では、株式投資のニュース、経済指標、金融政策等、「市場参加者が、何を見ているか」に重点を置き、株式投資の初心者にも分かりやすいよう、他では知れない情報の提供に努めさせて頂いております。

執筆者:佐藤真奈美について

おススメの証券会社

株式投資の基本
投資塾~今から始める株のお話~
タイトルとURLをコピーしました