割安株の見つけ方

株式投資の基本

株式投資の方法の一つとして、割安株への投資があります。しかし、投資しようにも割安株を見つけるのが難しい、という人も多いのではないでしょうか。
割安株を見つける方法を知らずに探しても、見つけるには時間がかかります。しかし、見つけ方さえ知っていればそれほど難しいものではないのです。今回は、どうやって割安株を見つければいいのか、その方法を解説します。

なぜ割安株になるのか

割安株というのは、企業の利益や純資産に対して株価が平均よりも割安な状態にある株のことをいいます。PERやPBRなどを用いて判断されることが多く、日経平均のPERが13倍から14倍、PBRが1.1倍前後であることから、基本的にPERが10倍以下、PBRが1倍以下の株は割安株と判断されます。
ただし、中にはPERやPBRが全体的に低い業種や、高い業種もあります。全体的に低い業種の場合、たとえPERが10倍以下であっても割安株とはいえません。また、全体的に高い業種であれば、PERが平均程度でも割安なこともあるでしょう。
割安株は、現在の株価が割安な状態なので、いずれ標準的な水準に戻ることを期待される株です。極端にいうと、現在が適正な株価の半分程度の株価と判断した場合、いずれ株価が倍になるという期待ができるのです。ただし、中には一時的に悪材料などが出て株価が下落した株もあります。そういった株は、問題解決と共に株価も回復していくため、割安となる期間は短いでしょう。それよりも注目されるのが、長期にわたって割安となっている株です。
企業の中には、いくら収益を伸ばして増配を繰り返していても、事業内容が時代遅れであるというイメージがあるなど、不安材料があるために株価がなかなか上がらない企業もあるのです。そういった企業の株が、株価指標で見ると割安株になったまま長い間据え置かれているのです。
例えば、金融株の場合はフィンテックが進化したことにより、従来の金融機関の重要性が薄れてしまうことや、低金利が長期化していることで利益が縮小することなどが不安視されたことで、割安株となるケースが見られます。
資源関連株の場合、エネルギー循環社会を目指す動きが活発化して化石燃料を追放しようという動きや、資源の供給が過剰となることで価格が下がるのではないかという点に不安を覚える傾向があります。
また、自動車株なども、電気自動車が普及してくると従来のガソリン車が不要になり、現在のシェアが大きく変わるのではないかという点や、海外への輸出において貿易戦争でのターゲットになりやすいという点が不安材料となり、割安株となるケースが増えています。
いずれの点も、将来的に考えてあり得ないことではありません。しかし、あくまでもまだ顕在化していない材料でもあります。こうした不安材料を先読みして、割安株は長期にわたって据え置かれるようになるのです。それは同時に、不安材料が取り除かれた際には株価水準が回復するという予測も立てられるのです。

割安株を見つけるには

割安株を見つける際には、証券会社のスクリーニング機能を使いましょう。その際は、PERやROE、時価総額などを条件にスクリーニングを行います。例えば、全体的に探すのであればPERが10倍以下、ROEが10倍以上、時価総額が300億円以下といった条件で探します。ただし、業種にこだわって探す場合は、その業種の平均PERを確認してそれよりも低いPERを基準にしましょう。例えば、建設業の平均PERは9.2倍とされているため、10倍以下だとPERが平均的な企業でも表示されます。また、平均PERが23.2
倍の医薬品関連企業の場合、10倍以下となっている企業の信頼度はかなり低くなってしまいます。
スクリーニングで企業を絞り込んだら、今度はその貸借対照表を参照します。そこで、流動資産の合計から負債などの合計を差し引いた正味流動資産を算出し、時価総額を上回っているかどうかを確認しましょう。これに当てはまる株は、割安株の中でも特にネットネット株といわれます。
流動資産は、現金及び預金、受取手形や売掛金、有価証券、投資している有価証券の合計です。負債などとなるのは、貸倒引当金の流動資産と投資その他の資産を負債と合計した金額です。時価総額を上回る正味流動資産を保有している企業は、たとえ企業が解散することになっても、手元に時価総額を上回る資産が残ることになるので、株価が割安となるのです。
また、保有している資産のうちどの資産が多いかによって、インフレやデフレに対する強さが変わってきます。デフレの場合、株式や不動産の価値が下がっていくため、現金を保有している比率が高い企業の方が強くなります。インフレの場合は逆に、現金よりも不動産や株式の保有比率が高い企業の方が強くなるのです。このように、資産の内訳にも目を向けましょう。
特に、現在の日本は長きにわたってデフレに苦しんでいました、企業も、それに伴って現金の保有比率が高いキャッシュリッチな企業が増えていました。しかし、現在は徐々にインフレとなりつつあるので、これからは株や不動産の保有比率が高い企業に注目していきましょう。

割安株に投資する際の注意点

割安株への投資は、パフォーマンスが高いといわれています。しかし、実際にはそれほど人気がないのです。それは何故かというと、結果が出るまでに長い時間がかかることが多いからなのです。
割安株に投資した場合、その結果が出るまでに数年時間がかかることも珍しくはありません。単に割安株が狙い目と聞いて投資をした場合、本当に株価が上がるのかどうか不安となることも多いでしょう。投資をしてから1年経っても結果が出なければ、本当に株価が上がるのか不安になって手放してしまいたくなるのも当然です。
割安株は、成長株のように株価が少しずつ上がっていくのとは違い、不安材料が重しとなって株価を押さえつけている状態です。その重しがある限りは株価がなかなか上がらないのですが、重しが外れた際には急騰する可能性が高いのです。その重しがいつ外れるのか、それを待たなくてはいけません。
割安株が成長するのを待てるようになるには、その根拠を自分なりに見つけなくてはいけません。しっかりと自分の目で確認した上で、その株が割安でいずれ上がると判断した場合は、待つこともできるでしょう。しかし、ただおすすめされた銘柄を買っているだけでは、なかなか信頼して待つということが難しくなります。そうなると、待ちきれずに手放してしまい、数年後に後悔するかもしれません。
以上のことを踏まえて、割安株への投資は長期になることを覚悟しましょう。そのため、自分なりにしっかりと根拠を持った上で投資できるように、おすすめされたから投資するのではなく、自分なりの基準を決めて投資するようにしましょう。ただし、割安株だからといって必ずしも値上がりするとは限りません。値上がりしない時に見切りをつける基準についても、考えた上で投資しましょう。

まとめ

株の中には、本来の価値よりも株価が低くなっている割安株があります。しかし、その中には本当に割安な株と、割安に見えて実は現状が適正な価格である株、割安であっても欲しがる人がいない株など、様々な株があります。その中で、本当に割安な株を見つけるためにはいくつかの基準をクリアする必要があるでしょう。
割安株への投資は長期になることが多いので、自分で割安だと判断できる株を見つけたら信じて投資を続けましょう。

執筆者:佐藤真奈美より

 はじめまして、当サイトである『投資塾』で記事の執筆を担当させて頂いております、佐藤真奈美と申します。現在、複数の投資関連のメディアサイトに相場予想や投資関連の解説等の記事を寄稿しておりますが、『投資塾』では、株式投資のニュース、経済指標、金融政策等、「市場参加者が、何を見ているか」に重点を置き、株式投資の初心者にも分かりやすいよう、他では知れない情報の提供に努めさせて頂いております。

執筆者:佐藤真奈美について

おススメの証券会社

株式投資の基本
投資塾~今から始める株のお話~
タイトルとURLをコピーしました