配当に注目した投資について

株式投資の基本

株式投資といえば、やはり注目する人が多いのは売買による利益でしょう。デイトレードをしている人は売買の利益を目的としていることが多く、金額も大きいためどうしても目を引きます。
最近では、株主優待に興味を持って株の投資を始める人も増えていますが、株式投資にはそれ以外にも配当という魅力があります。
配当に注目した投資についても、知っておきましょう。

配当に注目するメリット

株式投資で得られる利益には、売買によって一時的に得ることができるキャピタルゲインと、保有し続けていることで定期的に得ることができるインカムゲインの2つがあります。このインカムゲインの中でも代表的なのが、配当です。
株の売買で目立つのは、金額が大きいキャピタルゲインです。タイミングよく売買できれば、投資した金額が短期間で2倍になることも珍しくはないので、話題になることも多いでしょう。一方、インカムゲインは投資した金額の数%をもらえる、というものであり、10万円投資して年間3000円など、金額が小さいこともありあまり印象的ではないでしょう。
しかし、キャピタルゲインを得るためには、株価がいつ、どのように動くのかを予測し、それを的中させなくてはいけません。株価がどう動くのか、あらかじめ知っておくことは不可能なので、上がると予想した株価が下がってしまうことも珍しいことではありません。そうなると、大きく損をすることもあるのです。
それに対して、インカムゲインである配当は、ほぼ確実に受け取ることができる利益です。配当の中止というのはよほどのことがなければ起こらず、配当金額を減らす減配もそうそう起こることはありません。業績が良ければ、予定よりも配当が増える増配となることもあり得ます。さらに、配当を受け取ってもその株が失われるわけではないので、インカムゲインは安定した利益となるのです。
もちろん、配当を目的としていても株式投資である以上、株価が下がる可能性もあります。しかし、配当を目的とした投資の場合は、数年間保有することを前提としているため、一時的に株価が下がったとしてもあまり気にすることはありません。株価は上下するものなので、配当を受け取りながらタイミングをゆっくりと計り、株価が上がった時に売るかどうかを決めればいいのです。
例えば、配当利回りが4%の株に投資した場合、配当が安定して出されていれば25年後には配当だけで投資金額を回収できます。途中で増配があれば、もっと短い期間で投資金額を回収することもできるでしょう。そうなると、後は株価の分がすべて利益となるのです。
1年で資産を2倍にすることはできませんが、銀行預金よりもはるかに高い利回りで資産運用ができる、というのが配当を目的とした投資です。

配当に注目した銘柄選び

配当に注目して投資する場合は、どのような銘柄選びをするべきでしょうか?その方法について、解説します。
まず、配当狙いの銘柄選びで最初に探すべきなのは、成長株でもある高配当株です。こういった銘柄を見つけることができれば、毎年配当を受け取りながらその成長を待つことができるため、最終的には配当による利益以外にも売却益を狙うことができます。これが理想的な銘柄の条件ではありますが、当然そのような銘柄はそうそう見つけることができません。
次いで注目するべき銘柄は、長期にわたって無配や減配となったことがない銘柄です。その中でも特に大型株であり、配当利回りが高い銘柄を選びましょう。
企業が無配を選ぶ場合、主に2つの理由があります。1つは単に業績が悪化して配当を出せるだけの利益がないこと、もう一つは利益があるものの、その分を設備投資や自社株買いなど、企業価値を高める方向に費やすことです。
中小株の場合、利益も限られているので設備投資などに費やしてしまうと、配当を出すことができなくなるかもしれません。しかし、大型株の場合は設備投資と配当の両方に利益を分配するだけの利益がある企業がほとんどなので、無配や減配となる可能性はかなり低くなります。
その中でも、これまで無敗や減配となったことがない銘柄の場合、今後もそれが続く可能性は高いでしょう。これまでといっても5年程度ではなく、過去10年から20年ほどさかのぼっても無配や減配がない企業を見つけましょう。
契機というのは数年単位で循環するので、過去に不景気といわれた時代を中心に確認するといいでしょう。その当時でも、無配や減配となっていない銘柄であれば、今後景気が悪化したとしても配当はそのままキープできるでしょう。そして、利益が大きくなった時には増配にも期待できます。
例えば、JTなどはこの例に当てはまります。JTは現在、配当利回りが高い大型株として注目されていますが、1990年代の配当利回りは1%程度でした。しかし、それから一度も無配になったことがなく、現在は配当利回りも大きく増えているため、今後もこの様子が続く可能性は高いでしょう。
配当は、少しでもある限り投資家の資産を増やすことにつながります。一時的に配当が大きい銘柄よりも、安定して配当が出続けている銘柄の方が長期的に見てメリットが大きくなります。配当を投資に回すことで、その利益はさらに拡大していくでしょう。

米国株にも注目しよう

配当に注目して投資をする場合、盲点となりがちなのが米国株です。米国株については、国内の景気が不安定な時のリスクヘッジとして投資することが多いのですが、実はそれだけではありません。米国株は、配当を目的とした投資に最適なのです。
米国株には世界的な大企業が多いのですが、その中には数十年もの間、安定した配当を出し続けている企業も少なくありません。代表的なのは、57年間安定して配当を出し続けているコカ・コーラやジョンソン・エンド・ジョンソン、同じく43年間続いているマクドナルドなどです。アメリカでも、リーマンショックをはじめこれまでに何度か経済危機が訪れています。その危機を乗り越えて安定配当を続けてきた企業なので、今後もめったなことでは配当が途切れることはないでしょう。
米国株の中でも、特に注目したいのが連続増配銘柄です。毎年配当を増やし続けるというのは難しいのですが、米国株の中でこの連続増配を20年以上続けている銘柄を探すと、該当する企業は2019年の時点で171社にものぼります。この連続増配銘柄は、すべからく安定配当銘柄でもあります。配当金を減らすことなく、年々増額してそれを継続していくというのは、企業活動も安定して基盤がしっかりとしている企業でなければとうていできないのです。
連続増配は、その期間中配当利回りが増え続けているということでもあります。最初はそこまで利回りが高くなかったとしても、いずれ非常に高くなる可能性もあるので、連続増配銘柄は現在の利回りにあまりこだわる必要がありません。
有名企業であっても、増配ではなく事業投資や自社株買いなどを重視することがあります。企業の知名度ではなく、連続増配をしているかどうかで判断するようにしましょう。

まとめ

株の利益のうち、配当金の利益は元本を失わずに連続してもらうことができる、安定した利益となります。株の売買による利益は、額が大きくなりやすい反面マイナスとなる可能性もあるのですが、配当についてはマイナスになることがないため、配当を目的とした投資は長期投資に向いています。
国内株でも配当狙いに向いている銘柄はありますが、それ以上に優良な銘柄を見つけやすいのが米国株です。配当を目的として投資するなら、米国株もチェックしてみましょう。

執筆者:佐藤真奈美より

 はじめまして、当サイトである『投資塾』で記事の執筆を担当させて頂いております、佐藤真奈美と申します。現在、複数の投資関連のメディアサイトに相場予想や投資関連の解説等の記事を寄稿しておりますが、『投資塾』では、株式投資のニュース、経済指標、金融政策等、「市場参加者が、何を見ているか」に重点を置き、株式投資の初心者にも分かりやすいよう、他では知れない情報の提供に努めさせて頂いております。

執筆者:佐藤真奈美について

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