配当狙いの投資手法の例

株式投資の基本

株式投資というと、どうしても値上がり益に目が行きがちですが、投資の方法はそれだけではありません。株式投資には、配当という別の利益もあるのです。
しかし、配当狙いの投資をする際には値上がり益狙いとはまた違う投資手法を用いることになるでしょう。その手法は一つだけではないのですが、配当狙いの投資手法として代表的なものをいくつか紹介します。また、その際の注意点なども解説していきます。

配当狙いの投資手法

配当狙いの投資手法として、最もおすすめなのが「ダウの犬投資法」です。これは、米国の株式市場で行われている投資手法ですが、日本の株式市場でも通用するのです。シンプルな方法でありながら、プロのファンドマネージャーを上回るパフォーマンスを誇る投資法とされている、配当を重視した長期投資法です。
米国株の魅力の一つに、高配当銘柄が多いという点があります。しかし、だからといって配当利回りが高い銘柄を闇雲に買っていけばいいという訳ではありません。配当利回りが極端に高い銘柄というのは、何かしらの問題を抱えている可能性も高いからです。これは、日本の企業にもいえることです。そこで、配当が高くても問題のある銘柄を避け、高配当で優良な銘柄でポートフォリオを組むことで、高いパフォーマンスに期待できるのがダウの犬投資法です。
まずは、米国株の場合のルールを解説します。ダウ工業株30種平均指数に採用されている30銘柄のうち、高配当の銘柄を上から5~10銘柄ほど順にピックアップしてください、その際は、前年度末の時点での配当を基準にします。このダウ工業株30種平均指数というのは、株式市場全体の動向を示す代表的な指数の一つとしてみなされている、経済ニュースでもよく取り上げられている指数です。採用されている銘柄は、いずれもそれぞれの業種を代表するアメリカ企業で、優良なグローバル企業ばかりです。
配当が高い順に銘柄を選んだら、上から順に均等となるように買っていきます。このとき、好みによって5銘柄から10銘柄のポートフォリオを組みましょう。そして、配当が出たらその分も再投資してください。
重要な点として、年度末になったらポートフォリオの構成銘柄を見直してください。年度末になったら、同じダウ工業株30種平均指数の構成銘柄内の配当利回りの順位を見直します。そこで、順位が入れ替わっているものがあればポートフォリオでも入れ替えます。これを繰り返していくのが、ダウの犬投資法となります。
国内株でこのダウの犬投資法を行うのであれば、ダウ工業株の代わりにTOPIX Core30の構成銘柄から選ぶといいでしょう。ただし、日本の企業よりも米国企業の方が株主還元の傾向が高いので、できれば米国株投資でダウ工業株に投資したほうが効果的でしょう。
なぜ、選ぶ銘柄を限定するのかといえば、こういった指数の構成銘柄であれば優良企業だということがわかるからです。単に高配当というだけなら他にもあるかもしれませんが、倒産リスクや業績悪化リスクなどを考えた場合ダウ工業株などを構成する銘柄の方が安全といえるからです。
ポイントとしては、高配当銘柄であることと優良銘柄であること、そして割安になっていることです。配当利回りが高くなっている銘柄は、一時的に株価が下がっているために割安となっていることが多いので、その後業績が回復したら株価も上昇する可能性が高いでしょう。

配当狙いだけではなく、値上がり益も狙おう

配当狙いの投資であっても、値上がり益を狙えないわけではありません。あくまでも主軸となるのは配当ですが、同時に値上がり益を狙える投資手法を紹介します。
まず、銘柄を選ぶ際の基準となるのが配当利回りです。この配当利回りが、4%以上の銘柄を探しましょう。このとき、相場が高騰している時には利回りが低くなるため、なかなか見つかりません。株式相場が落ち着いているときや、調整しているときを狙うようにしましょう。
配当利回りで銘柄をピックアップしたら、次はその企業の業績の推移や自己資本比率といった財務面に目を向けます。減収減益傾向にあったり、あるいは赤字予想だったりした場合は、将来的に減配となる可能性が高くなるので除きます。そうして絞り込んだ銘柄に投資していきましょう。
この配当利回りは、定期的にチェックします。そして、配当利回りが3%未満になったときは売却候補として考えましょう。なぜかというと、配当が下がったのでなければ配当金が4%から3%に下がったとき、株価は25%上昇したということを示しているからです。そこで値上がり益を得て、再度配当利回りが4%以上で配当継続力が高い銘柄を探し、投資します。ただし、売却する際は新しく投資する銘柄を見つけてからにしましょう。もしも候補となる銘柄が見つからない場合は、売却せずに保有し続けることも考えてください。
この投資方法とダウの犬投資法に共通していることとして、たとえ配当利回りが高い銘柄を買ったとしてもただそのまま保有を続けるのではなく、定期的にチェックして入れ替えるという点です。配当利回りが高い銘柄を見つけても、ずっと保有し続けるとは限らないのです。

配当狙いの投資で注意する点

配当狙いで投資する場合は、いくつか注意するべき点があります。配当利回りばかりに注目していると、想定したリターンを得られないかもしれません。確実なリターンを得るために、注意する点を確認しておきましょう。
企業が持つ配当支払い能力を示すものとして、注目されるのが配当性向です。これは、利益のうちどれだけの割合を配当にするかということを示すもので、配当性向が高いほど利益の多くを配当に回していることになります。
この配当性向ですが、高すぎる場合は要注意です。利益のほとんどを配当にしている場合、利益が少なくなるとすぐに減配することになるでしょう。一時的には多くの配当を得られるかもしれませんが、継続して配当をもらうことが難しくなり、また利益を設備投資などに回していないため企業の成長力も弱くなってしまうでしょう。
配当に関してのリスクを考慮するためには、バランスシートもチェックしましょう。そこでチェックするべき点は、負債額と自己資本との比率を示すDEレシオです。DEレシオが高い企業は、負債を積極的に抱えて財務リスクを取りながらも、事業拡大に力を入れていることが多いでしょう。しかし、DEレシオが高い場合は市場環境が困難な局面になったとき、キャッシュを必要とすることになるので配当を削減する可能性が高くなります。あまりDEレシオが高い企業には、注意しましょう。
企業が、余裕をもって負債に係る支払利息の支払いができているかも、チェックしましょう。それを示すのが、支払利息と利益の比率を示すインタレスト・カバレッジ・レシオです。この数字が大きければ、それだけ余裕をもって支払利息を支払うことができているということを示します。おおよその場合、5倍あれば安心できる水準といえるでしょう。
この3つについては、常にチェックするよう心掛けましょう。投資する際にはよくても、その後悪化する可能性もあります。悪化した場合は、その数値によっては売却も検討したほうがいいでしょう。

まとめ

配当狙いの投資というと、単に配当利回りが高い銘柄を選んで投資するだけ、というイメージを持っている人も少なくないでしょう。しかし、実際には配当利回り以外にも色々な点をチェックしなくてはいけません。その手順を簡略化して、一定の手順だけで投資する銘柄を選べるようにしているのが紹介した投資手法です。
配当狙いの投資は長期投資が基本となるので、その分銘柄は慎重に選びましょう。

執筆者:佐藤真奈美より

 はじめまして、当サイトである『投資塾』で記事の執筆を担当させて頂いております、佐藤真奈美と申します。現在、複数の投資関連のメディアサイトに相場予想や投資関連の解説等の記事を寄稿しておりますが、『投資塾』では、株式投資のニュース、経済指標、金融政策等、「市場参加者が、何を見ているか」に重点を置き、株式投資の初心者にも分かりやすいよう、他では知れない情報の提供に努めさせて頂いております。

執筆者:佐藤真奈美について

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