本日の相場見通し(2019年12月09日)

2019年12月9日の相場解説

先週金曜日の日経平均株価は、米中貿易協議の第一段階への合意期待から、取引開始直後に前日比100円超となる上昇をした。

しかし、その後は利益確定売りに押され、上値の重い展開に。

この日の夜に米雇用統計の発表が控えていることもあり、様子見ムードが続いた。

そのため、日経平均株価は前日比54円31銭高の23,354円40銭で取引を終えた。

証券・商品先物取引、建設、鉄鋼が強く、ゴム製品、鉱業、水産・農林が軟化した。

ニューヨーク株式市場では、この日発表の11月の米雇用統計が、事前予想の前月比18万人増を大幅に上回る26.6万人となったことが好感され、買い優勢に。

増加幅が10か月ぶりの大きさとなり、失業率も約50年ぶりの低水準となる3.5%に低下したことから、株価は全面高となった。

一方で、クドロー米国家経済会議委員長が米CNBCのインタビューで、「米中貿易協議の第一段階の合意は近い」と話す一方、「トランプ米大統領は、中国との貿易合意に署名する用意ができていない」と話したことが懸念材料となったが、株式市場への影響は限定的だった。

最終的にNYダウは、前週末比337.27ドル高の28,015.06ドルで取引を終えた。

ドル円は、堅調な日経平均株価の動向が下支えし、底堅い展開に。

ただ、米雇用統計を前に、東京時間の午前中は方向感の出にくい展開となった。

東京時間の午後に入ると、米10年債利回りが低下したため、1ドル108円66銭まで下落。

中国メディアが「中国は米国産の大豆や豚などの関税を一部解除するようだ」と報じたことが材料視され、いったん1ドル108円76銭台まで強含む場面もあったが、欧州勢が参加すると、ドル売りが再び強まった。

その後も米雇用統計を前にドル円はポジション調整によるドル売りに押され、1ドル108円50銭台まで水準を下げる展開に。

しかし、この日発表された米雇用統計が事前予想を大きく上回ったことからドル円は急伸し、1ドル108円92銭を付ける場面もあった。

ドル買いが一服するとドル円は水準を下げたが、その後に発表された12月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)も事前予想の97.0を上回る99.2となり、ドル買いを後押し、1ドル108円80銭台まで浮上。

しかし、その後はクドロー米国家経済会議委員長の「トランプ米大統領は中国との貿易合意に署名する用意はできていない」とのインタビューでの発言が嫌気され、ドル円は弱含んだ。

また、来週はFOMCやECB理事会が控えていることなどから、ポジション調整の円買いが入ったことも、ドル円の水準を押し下げた。

最終的にドル円は、1ドル108円52銭~108円62銭で推移した。

 

本日の日経平均株価は、先日の米雇用統計の結果を受けたNYダウの上昇を受け、買い優勢の展開になることが考えられる。

また、買い材料として、先日日本政府が事業規模26兆円(うち財政支出13.2兆円)の経済対策を発表しているため、関連する建設・土木関連株や6G関連銘柄が注目される可能性がある。

 

本日のトレンドニュース

米雇用統計:識者はこうみる【ロイター】

米労働省が6日発表した11月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月から26万6000人増と予想の18万人を超えて増加し、伸びは10カ月ぶりの大きさになった。

製造業部門の低迷が続く中でも米経済が緩やかな成長を続けていることが示された。

市場関係者のコメントは以下の通り。

 

  • 労働市場の目立った減速見られず

<ウェルズファーゴ・インベストメント・インスティチュート(セントルイス)のシニア国際市場ストラテジスト、サミール・サマナ氏>

米国の個人消費が国内経済の成長を支え、かつ世界経済の見通しの安定化にも寄与しており、国内経済のみならず世界経済をもけん引している構図がうかがえる。統計内容は非常に好調で、労働市場の目立った減速を示す兆候は見当たらない。

 

特に興味深い点は、労働参加率が12カ月平均で63%と、上昇傾向にあることだ。大きな改善とはいえないかもしれないが、米国のような経済大国ではこうした変化の一つ一つに意味がある。

 

  • FRBのシナリオ通り、利下げ休止表明に満足

<RBCキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の首席米エコノミスト、トム・ポーチェリ氏>

米連邦準備理事会(FRB)はこれまでに示してきたシナリオに満足すると思われる。FRBは(米経済は)良好との見解を示しており、今回の雇用統計はこうしたシナリオにうまくあてはまるものだった。

FRBは利下げ休止姿勢を示したことに極めて満足していると思われる。

 

  • トランプ政権の政策奏功、通商問題は不確定要因

<ニュー・バインズ・キャピタル(ニュージャージー州)のマネジングディレクター、アンドレ・バコス氏>

若干の弱含みが見られる中でも、米経済が力強いことが確認された。企業は米経済が力強いとなお確信しており、雇用を継続している。

今回の雇用統計は景気が減速しつつあるとの議論に対抗するものとなる。トランプ政権が掲げる政策が、力強い経済と雇用市場という形で体現されていることが示された。

米中通商協議はあらゆる場面で常に意識されている。(トランプ政権が対中追加関税を発動させるとしている)12月15日までには状況はより明確になると思われるが、まだ何もはっきりしていない。当面はボラティリティーの要因となるワイルドカードであり続ける。

米雇用統計:識者はこうみる
[ワシントン 6日 ロイター] 米労働省が6日発表した11月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月から26万6000人増と予想の18万人を超えて増加し、伸びは10カ月ぶりの大きさになった。製造業部門の低迷が続く中でも米経済が緩やかな成長を続けていることが示された。

 

中国、11月輸出は予想外の減少輸入は4月以来の増加【ロイター】

中国税関総署が発表した11月の貿易統計によると、市場の予想に反して輸出が4カ月連続で減少した。

米中貿易摩擦による製造業への影響が根強いことが浮き彫りになった。

11月の輸出は前年比1.1%減少。

エコノミスト予想は1.0%増、10月は0.9%減だった。

輸入は前年比0.3%増加し、4月以来のプラスとなった。

エコノミストは1.8%の減少を予想。

10月は6.4%減だった。

貿易収支は387億3000万ドルの黒字。

エコノミスト予想は463億ドルの黒字、10月は428億1000万ドルの黒字だった。

中国11月輸出は予想外の減少、輸入はプラス転換 需要改善の兆し
中国税関総署が発表した11月の貿易統計によると、市場の予想に反して輸出が4カ月連続で減少した。米中貿易摩擦による製造業への影響が根強いことが浮き彫りになった。ただ輸入はプラスに転じ、当局の刺激策が需要を促進している兆しもみられた。

 

ソフバンクG、2号ファンド規模は目標下回る見込み-テレグラフ紙【Bloomberg】

ソフトバンクグループはビジョン・ファンド(VF)2号に対する野心をしぼませたと、英紙サンデー・テレグラフが報じた。

1号ファンドによるシェアオフィス運営会社ウィーワークなどへの大型投資が失敗し、サウジアラビアなどの投資パートナーを動揺させたためとしている。

同紙は事情に詳しい複数の関係者の話として、VF2号の規模は目標の1080億ドル(約11兆7300億円)に遠く及ばない見通しだと伝えた。

関係者の身元は明らかにしていない。

テレグラフによると、アブダビ首長国の政府系ファンド(SWF)であるムバダラ・インベストメントやサウジのSWF、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)などとの協議は続いているが、いずれもVF2号への出資を確約していない。

VFの広報担当者は同紙に対し、外部の出資者はコミットメントをする可能性に関して評価を行っており、資金調達は期待通りに進んでいると語った。

ソフトバンクG、2号ファンド規模は目標下回る見込み-テレグラフ紙
ソフトバンクグループはビジョン・ファンド(VF)2号に対する野心をしぼませたと、英紙サンデー・テレグラフが報じた。1号ファンドによるシェアオフィス運営会社ウィーワークなどへの大型投資が失敗し、サウジアラビアなどの投資パートナーを動揺させたためとしている。

 

【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース【Bloomberg】

【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース
大きなイベント目白押しの週がスタートしました。米連邦公開市場委員会(FOMC)に欧州中央銀行(ECB)政策委員会、英総選挙。15日に予定される対中追加関税発動に向けた米中協議の行方もなお見通せず、クリスマスを控えて日々、神経を研ぎ澄まさざるを得ない展開となりそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニ...

 

本日のピックアップ銘柄

小糸製作所【7276】

小糸製作所の2020年3月期2Qは増収減益。

国内は政策グループがライン売上の増加、米州がホンダの増加、中国がトヨタおよびマツダの増加により増収となった。

一方で、競合激化による売価率の悪化や新製品や増産、研究開発費による先行投資が影響し、減益となった。

同社は現在収益の端境期にある。

先行投資費用などが嵩み、減益となっている。

同社の取引先であるトヨタは現在生産が堅調だが、同社の売上に対するトヨタの比率は4割弱。

トヨタへの依存度が低いため、今後トヨタからの受注が減少しても大きな影響を受けにくいことが評価できる。

また、同社のブレードスキャンADBの採用拡大が今後考えられることもポジティブである。

なお、同社は2Q時点で通期業績を下方修正しているが、2Q業績を考慮すると、下方修正された会社計画を上回る着地になる可能性が高い。

印象としてはポジティブ。

執筆者:佐藤真奈美より

 はじめまして、当サイトである『投資塾』で記事の執筆を担当させて頂いております、佐藤真奈美と申します。現在、複数の投資関連のメディアサイトに相場予想や投資関連の解説等の記事を寄稿しておりますが、『投資塾』では、株式投資のニュース、経済指標、金融政策等、「市場参加者が、何を見ているか」に重点を置き、株式投資の初心者にも分かりやすいよう、他では知れない情報の提供に努めさせて頂いております。

執筆者:佐藤真奈美について

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