2020年2月20日の相場解説
2月19日の日経平均株価は、5営業日ぶりに反発し、買い優勢に。
一時275円高まで上げ幅を拡大する場面もあった。
そのため、日経平均株価は前日比206円90銭高の23,400円70銭で取引を終えた。
精密機器、ゴム製品、海運が強く、鉄鋼、銀行、ガラス・土石製品が軟化した。
また、同日のNYダウは、新型肺炎の新たな感染拡大ペースが鈍化していることが好感され、投資家のリスク選好が回復。
そのため、NYダウは上昇した。
最終的にNYダウは前日比115.84ドル高の29,348.03ドルで取引を終えた。
一方、ドル円は、東京時間の序盤は1ドル109円80銭台で小動きに。
東京株式市場がスタートすると、日経平均株価が上昇したことから、ドル円は1ドル109円90銭台まで浮上。
さらに、アジア株が堅調に推移したこともドル円の上昇を後押しし、1ドル110円台を回復した。
ロンドン時間に入ると、NYダウ先物が70ドル前後上昇したことから、1ドル110円20銭まで浮上。
さらに、欧州株高も追い風となり、1ドル110円45銭付近まで上げ幅を拡大した。
ニューヨーク時間に入っても、ドル円は買いの勢いが止まらず、1ドル110円60銭台まで水準を上げる展開に。
さらに、この日発表された米1月生産者物価指数が事前予想の前月比+0.1%を上回る同+0.5%となり、12月についても、同+0.1%から同+0.2%に上方修正された。
また、米1月住宅建設許可件数も事前予想の145万戸を上回る155.1万戸となったため、ドル買い優勢に。
ドル円は1ドル110円80銭まで上昇し、2019年5月以来の高値を更新した。
さらにドル円の上昇は止まらず、NYダウの上昇を受けて、1ドル111円30銭台まで浮上。
その後も、新型肺炎感染拡大への懸念が後退したことからNYダウが堅調に推移したため円売りが続き、ドル円は1ドル111円59銭まで浮上した。
最終的にドル円は、1ドル111円30銭~111円59銭で推移した。
本日の日経平均株価は、前日の米国市場で新型肺炎の拡大ペースが鈍化しているとの見方から、NYダウが上昇したことを受け、買い優勢になると考えられる。
また、急速に円安が進んだことも、買いを後押しするだろう。
本日のニュース
FRB当局者、米経済を慎重ながらも楽観視=FOMC議事要旨【ロイター】
米連邦準備理事会(FRB)が19日公表した1月28─29日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、政策当局者は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う新たなリスクを認める一方、年内の金利据え置きについて慎重ながらも楽観的な見方を示したことが分かった。FRBは前回のFOMCで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.50─1.75%に据え置くことを全会一致で決定。議事要旨では、当局者がインフレ目標の大幅な再考について懐疑的であったことも示された。
日産、新型肺炎の感染拡大で中国外の広範な地域で生産調整見込む【Bloomberg】
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中国での生産の大部分を停止している日産自動車は、中国で生産する自動車部品が今後不足してくることから、米国など他地域でも生産調整を余儀なくされる可能性が浮上している。日産は仏ルノーとの協業を通じ、他の国内自動車メーカーと比べて早くから部品の中国内での現地調達を進め、海外にも輸出し自社の車両生産に活用してきた。関係者の1人によると、現状では感染の中心地である湖北省から800以上の部品を調達している。この関係者によると、地元政府が操業再開のタイミングとして示唆している2月21日以降も湖北省内の工場で休業が続けば、ブレーキホースからエアコン関連部品まで多岐にわたる部品の在庫が尽きるという。そうなった場合、日本国内の工場が早ければ23日にも停止するほか米国やアジア、欧州など幅広い地域にも影響が広がる可能性があると述べた。日産広報担当の百瀬梓氏によると、感染拡大の影響で2月14と17日に日産自動車九州の工場で操業を一部停止、24日にも同様の措置を予定しているという。今後の計画についてはコメントを控えるとした。同社の内田誠社長兼最高経営責任者は13日の決算会見で、中国での生産について「状況は日々変化している」とし、2月半ば以降まで生産が再開できない状況を考えると「それなりの影響はある」と認識していると話した。日産九州以外に子会社の日産車体でも生産調整を予定しているという。

ファミマ、7月からレジ袋有料にコンビニ大手で初【朝日】
ファミリーマートは7月からレジ袋を有料化する。コンビニ大手3社で有料化の方針を打ち出したのは初めてで、19日発表した。値段は今後決めるという。小売店で7月からプラ製レジ袋の有料化が義務づけられるのに合わせ、ファミマはレジ袋をバイオマス素材を3割配合したものに切り替える。25%以上バイオマス素材を配合すれば例外として無料でもいいが、ファミマは「プラスチック削減につながる」として有料化に踏み切る。コンビニ業界では「袋もサービスの一環」などとして、有料化に慎重な意見が多かった。

【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース【Bloomberg】

本日の銘柄ニュース
東急不動産ホールディングス【3289】
東急不動産ホールディングスの2020年3月期3Qの営業利益は前年同期比0.4%減の443億円だった。
通期会社計画に対する進捗率は54.1%と低進捗だが、住宅引き渡しや都市、ウェルネスの物件売却が4Qに偏っていることが原因である。
同社の利益成長は、都市がけん引しており、今3Q末時点での空室率は0.4%と堅調。
また、オフィス家賃も平均壺賃料が前年同期比7.2%増の26,090円と好調である。
なお、「ネクスト渋谷桜丘地区」の開発区域面積は増加すると会社側は見通している。
仲介は3Qの営業利益が前年同期比7.1%減の88億円とネガティブ。
台風19号の影響に加え、消費増税が影響していると考えられる。
消費増税による影響は来期も続くとみられるが、営業強化やコスト削減により吸収できる可能性が高い。
印象としてはポジティブ。