2020年3月25日の相場解説
3月24日の日経平均株価は各国の金融緩和や財政出動を好感し、日経平均株価は反発。
また、円安や日銀によるETF購入も株価の下支え要因となった。
そのため、日経平均株価は前営業日比1,204円57銭高の18,092円35銭で取引を終えた。
非鉄金属、保険、倉庫・運輸関連などが強く、空運、精密機器、小売りが軟調だった。
NYダウは、トランプ米政権による新型肺炎の感染拡大に対する経済対策の第3弾が米議会で可決が近づいているとの報道を受け、上昇。
当初の1兆ドルに数千億ドル上乗せされ、2兆ドル近くに及ぶとのことから、支援対象となる航空、観光関連銘柄を中心に買い優勢となった。
そのため、NYダウは、前日比2,112.98ドル高の20,704.91ドルで取引を終えた。
東京時間のドル円は、序盤、ドル売りが先行し、1ドル110円90銭台で推移した。
東京株式市場がスタートし、日経平均株価が820円超高になると、ドル円は1ドル109円94銭前後で下げ渋る展開に。
しかし、米10年債利回りが低下したことから、ドル売りが強まり、ドル円は1ドル110円50銭台まで下落した。
さらに、日経平均株価が1,000円超上昇し、NYダウ先物も600ドル超上昇すると、ドル円はドル売り優勢となり、1ドル110円20銭台まで下げ幅を拡大。
昼頃にドル売りが一服すると、ドル円は1ドル110円40銭台まで浮上した。
午後に入るとドル円は1ドル110円20銭台でもみ合う展開に。
欧州勢が参入する時間になると、再びドル買い優勢となり、ドル円は1ドル110円60銭台まで水準を上げた。
ロンドン時間になると、ドル円は欧州の株高を受けて円売り優勢となったため、1ドル110円70銭台まで水準を上げ、さらに1ドル111円近辺まで上昇した。
しかし、ドル売り一服後は失速し、1ドル111円30銭台まで下落した。
ニューヨーク時間に入ると、この日発表の米3月製造業PMIが事前予想の43.5を上回り49.2となった一方で、3月の米サービス業PMIは事前予想の42.0を下回る39.1と下回ったことから、強弱まちまちとなり、ドル円は1ドル111円を挟んで小動きとなった。
また、この日発表の2月の米新築住宅販売件数も、事前予想の75.0万戸を上回る76.5万戸となり、3月のリッチモンド連銀製造業指数も事前予想の-10を大幅に上回る2となったことから、ドル円は1ドル111円25銭で下げ止まった。1ドル111円25銭まで浮上したものの、NYダウが下落したことから、1ドル110円29銭まで下落。
その後、NYダウが上昇に転じ、一時2万ドルを超えると、ドル円は1ドル111円63銭まで上値を追う展開となった。
さらに、米2年債入札が低調だったことも、ドル円の上昇を後押しした。
最終的にドル円は、1ドル111円15銭~111円25銭で推移した。
本日の日経平均株価は、昨日のNYダウの上昇や、下落した日本株を買い戻す動きから、堅調に推移すると考えられる。
また、円安が進行したことも、日経平均株価を下支えするだろう。
本日のトレンドニュース
コンビニ売り上げ増加 総菜や冷凍食品の販売増 コロナウイルス【NHK】
先月の全国のコンビニの売り上げは、前の年の同じ月を2.6%上回りました。新型コロナウイルスの感染拡大で自宅で過ごす人が増え総菜や冷凍食品の販売が増えるなどしたためです。
日本フランチャイズチェーン協会によりますと、全国の主なコンビニの先月の売り上げは既存店ベースで8026億8200万円で、前の年の同じ月を2.6%上回りました。
これは、たばこの増税を翌月に控え、たばこの売り上げが全体を押し上げたおととし9月以来、1年5か月ぶりの高い伸びとなります。
理由について協会は、うるう年で営業日が1日多かったことに加え、新型コロナウイルスの感染拡大でマスクや消毒液などの衛生用品の販売が増えたほか、外出を控えて家で過ごす人が増え、総菜や冷凍食品を中心に食品の売り上げが伸びたためだとしています。
今後の新型コロナウイルスの影響について各社は、3月から学校の臨時休校が始まったほか、大型イベントの中止やレジャー施設の休業も相次いでおり、売り上げへの影響は見通せないとしています。

トヨタ 国内5工場 一定期間 稼働停止 需要落ち込み避けられず【NHK】
トヨタ自動車は、新型コロナウイルスの感染拡大で世界的に自動車の需要が落ち込むことが避けられないとして、グループの日野自動車の工場も含め、国内5つの工場の7つの生産ラインで来月3日から一定期間、稼働を停止することを決めました。
トヨタによりますと、稼働を停止するのは
▽愛知県豊田市にある高岡工場と堤工場、
▽愛知県田原市の田原工場、
▽福岡県宮若市にあるトヨタ自動車九州の宮田工場、
▽東京 羽村市にある日野自動車の羽村工場の国内5つの工場の7つの生産ラインです。
これらの工場ではトヨタのハイブリッド車やSUVなどを生産していますが、トヨタは新型コロナウイルスの感染拡大で世界的に自動車の需要が落ち込むことが避けられないとして、来月3日から一定期間、稼働を停止することを決めたということです。
トヨタは稼働停止中、従業員に対しては有給休暇の取得を促すとしています。
国内の自動車メーカーの間ではアメリカやヨーロッパを含め世界各地で工場の停止が広がり、影響が拡大しています。

【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース【Bloomberg】

本日のトレンド銘柄ニュース
イオンファンタジー【4343】
イオンファンタジーは、2020年2月期連結業績予想を下方修正した。
売上高は従来の780億円から735億円と5.8%減、営業利益は従来の54億円から32億円と40.7%減となった。
主な要因はイオンファンタジー中国が、新型肺炎の感染拡大により春節期間中から直営店全216店舗の営業を休止したこと。
中国のみならず、日本、ASEAN各国で感染拡大が続いていることから、インドアプレイグラウンドのキッズーナを中心に来店客数が減少し、日本国内については、2月から時間制遊具部門を中心に売上が減少した。
新型肺炎の感染はまだ終息しておらず、この後も業績への影響は続くと考えられる。
印象としてはネガティブ。