2020年4月9日の相場解説
4月9日の日経平均株価は、利益確定売りがかさみ、200円超下落する場面もあった。
ただ、大引けまでい買い戻しが入ったことから、下げ幅は縮小した。
そのため、日経平均株価は、前日比7円47銭安の19,345円77銭で取引を終えた。
NYダウは、FRBによる大規模な資金供給策を好感して買い優勢に。
また、OPECプラスが減産合意したとのニュースが報じられると一層買いが強まったが、減産の実効性に懐疑的なレベルの減産合意だったため、原油価格が下落。
NYダウは上げ幅を縮小した。
最終的にNYダウは前日比285.80ドルの23,719.37ドルで取引を終えた。
東京時間のドル円は、序盤は小動きながらも、NYダウ先物が上昇したことから一時1ドル108円99銭まで浮上する場面もあった。
東京株式市場がスタートし、日経平均株価がマイナス圏に沈むと、ドル円は1ドル108円86銭まで弱含む展開に。
しかし、仲値近辺では、実需筋によるドル買いが入ったことから、ドル円は1ドル109円04銭まで浮上する場面もあった。
しかし、日経平均株価が下落し、実需筋によるドル売りが入ると、ドル円は再び108円90銭台に押し戻された。
午後に入るとドル円は小動きとなり、方向感に欠ける展開に。
ロンドン時間に入ると、対ユーロでドルが弱含んだことから、ドル円は1ドル108円70銭台まで下落する場面もあったが、その後は1ドル108円80銭台に戻した。
ニューヨーク時間に入ると、米国の先週分新規失業保険申請件数が発表され、過去最大水準の661万件となったことからドル売りが強まったことや、FRBが最大2.3兆ドルの融資提供を発表したことからドル需要のひっ迫懸念が後退し、ドル円は下値を広げる展開に。
さらに、米4月ミシガン大学消費者信頼感指数の速報値がは票され、事前予想の75.0を下回る71となったことから、ドル円は1ドル108円60銭まで下落する場面もあった。
ロンドンフィキシングの前になると、ドル売りがさらに強まったことから、1ドル108円47銭までドル円は下落した。
また、OPECプラスが日量1,000万バレルの減産で合意したことから、原油相場や米株が上昇幅を縮小すると、ドル円は1ドル108円33銭まで下値を広げた。
その後もドル円は軟調に推移し、1ドル108円20銭まで下落。
しかし、徐々に買い戻しが入ったため、ドル円は1ドル108円50銭台まで浮上した。
最終的にドル円は、1ドル108円42銭~108円52銭で推移した。
本日の日経平均株価は、前日のNYダウの上昇を受けた買いが入ると考えられるものの、19,500円前後で水準が重くなりやすいことや、週末を前にポジションを手仕舞う向きが強まるとみられる。
そのため、上値の重い展開が続くと考えられる。
本日のトレンドニュース
居酒屋チェーン「鳥貴族」 直営店の休業を延長 来月6日まで【NHK】
政府の緊急事態宣言を受けて、居酒屋チェーンの「鳥貴族」は、来月6日まで394の直営店を休業することになりました。
鳥貴族は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、関西や関東、中部で展開する直営店とフランチャイズ店640店を今月12日まで臨時休業しています。
会社では、政府の緊急事態宣言を受けて、394の直営店は臨時休業の期間を延長し、来月6日まで休業することを決めました。
会社では、246あるフランチャイズ店についても、同じ期間、臨時休業するよう要請しているということです。

米、5月にも経済活動再開の可能性=ムニューシン財務長官【ロイター】
ムニューシン米財務長官は9日、5月にも経済活動の再開に着手する可能性があるとの見方を示した。ただ多くの医療専門家は新型コロナウイルスの封じ込めに向け、事業閉鎖やソーシャル・ディスタンシング(社会的距離戦略)措置をより長期間維持する必要があると指摘している。
長官はCNBCで、トランプ大統領が5月に米経済活動を再開させる可能性があるのかとの問いに対して「そうだ」と応じ、「大統領が新型コロナに関する問題に安心感を感じれば、あらゆる必要なことをすぐにでも実施し、米国の企業と労働者が事業を再開し、その過程において事業を運営するために必要な流動性を提供していく」と述べた。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は9日、「新型コロナの感染拡大が抑制されれば、事業が再開し、労働者も仕事に復帰するだろう」と指摘。
「その時、経済の回復は頑強なものになるだろう」と述べた。
トランプ米大統領は8日、米国の経済活動を「ビッグバン(大爆発)」的に再開させたい意向を表明した上で、そうするには新型コロナウイルス感染による死者が減少傾向を示す必要があるとの認識を示した。米経済再開のめどについては具体的な時期に言及しなかったが、カドロー米国家経済会議(NEC)委員長は7日、4─8週間以内に再開される可能があるとの見解を示した。
【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース【Bloomberg】

本日のトレンド銘柄ニュース
丹青社【9743】
丹青社は、新型肺炎の感染拡大による東京五輪の延期の影響を受ける上、インバウンド関連や、オフィス環境整備等の中期的な需要の停滞の影響も受けると考えられます。
しかしその一方で、大規模な都市開発の再開については今後も需要は衰えずに計画どおりに進むとみられることから、大都市圏を中心に需要は、新型肺炎の影響を受けるとはいえ限定的なものに留まると考えられる。
今期については、東京五輪の開催延期の影響により、会社計画を下回る可能性が高いとみられるものの、今後の回復が期待できる。
印象としてはニュートラル。