2020年4月21日の相場解説
4月20日の日経平均株価は、先週までの株価上昇を受けて利益確定売り優勢に。
また、米原油先物が下落したことも株価の下押し材料となったため、軟調な展開が続いた。
そのため、日経平均株価は前営業日比228円14銭安の19,669円12銭で取引を終えた。
NYダウは、原油先物が新型肺炎の感染拡大による需要減退と減産が進まないことから、供給過剰が深刻化するとの見方が強まり、WTI原油先物の5月物が市場初のマイナスに。
これを受けてNYダウは投資家のリスク回避姿勢が高まったため、一時615ドル安まで下落した。
最終的にNYダウは、前週末比592.05ドル安の23,650.44ドルで取引を終えた。
東京時間のドル円は、序盤、1ドル107円50銭台で推移した。
原油価格が下落したためドル買い優勢となったことから、1ドル107円49銭まで下落した後は、上昇。
日経平均株価が下落するとリスク回避の円買いが強まったものの、ドル買い需要から、終盤、1ドル107円95銭まで上昇した。
ロンドン時間に入ると、オセアニア通貨が対ドルで上昇した影響から、ドル円も円高地合いに。
しかし、時間外のWTI原油先物が13ドル前半まで低下幅を拡大すると、リスク回避のドル買いが強まったことから、ドル円は1ドル107円70銭台に浮上した。
ニューヨーク時間に入ると、WTI原油先物・期近5月減が史上最安値となる4ドル台まで下落。
最終的にドル円は、1ドル107円57銭~107円67銭で推移した。
本日の日経平均株価は、米原油先物がマイナス圏に沈んだことが重しとなり、売り優勢となるだろう。
本日のトレンドニュース
3月期決算 約160社が発表延期 感染拡大の影響【NHK】
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で企業の間では世界的な外出制限によって海外の子会社の作業が遅れているなどの理由から決算の集計が遅れていて、3月期決算の企業だけでも20日までにおよそ160社が決算発表の延期を決めています。
2月期決算や3月期決算の上場企業は例年、4月から5月中旬にかけて年間の決算を発表します。
しかし、ことしは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で決算の発表を延期する企業が増えています。
東京証券取引所の集計によりますと3月期決算の企業では今月16日までで合わせて115社が、当初予定していた決算の発表日を延期しています。
延期の発表はその後も相次ぎ、NHKのまとめでは20日まででおよそ160社が延期を決めています。
理由について各企業は外出制限が世界的に行われている影響で海外の子会社の会計担当者が出社できないことや国内での在宅勤務の増加などで集計や監査の対応が遅れていることをあげています。
東京証券取引所は上場企業に対して、決算は期間が終了してから45日以内に発表するよう求めていますが、ことしは感染拡大の状況を考慮して延期を認めています。
また金融庁なども決算を承認する場である株主総会の開催を先送りできるとしていて、企業に対し、当初の予定にこだわらず正確な内容で決算を集計するよう対応を呼びかけています。

セイコーエプソン 国内全拠点4月25日~5月6日 原則休業へ【NHK】
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、精密機器大手のセイコーエプソンは今月25日から来月6日まで国内のすべての拠点を原則、休業とすることになりました。
セイコーエプソンは、今月25日から来月6日まで長野県諏訪市の本社やグループ会社など国内にあるすべての拠点を原則、休業にします。
医療機器の部品の生産など一部の業務は続けますが、グループ会社を含むおよそ2万人の社員が対象になります。
感染拡大を防ぐねらいで、7月と8月に予定していた4日間の休日を大型連休の時期に振り替えたということです。
国内の大手メーカーでは、東芝が20日から来月6日まで、国内のすべての拠点を原則、休業としているほか、キヤノンも東京の本社などで臨時休業としています。

【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース【Bloomberg】

本日のトレンド銘柄ニュース
メイコー【6787】
メイコーは2020年3月期通期会社計画を下方修正し、営業利益についてはこれまでの75億円から52億円(前期比41.7%減)とした。
新型肺炎の影響で武漢工場などを操業停止したが、その際に発生した固定費を営業外費用に計上したものの、今4Q単独については2.38億円の黒字を維持している。
なお、武漢工場については、3月23日から稼働再開しているものの、自動車向けやスマホ向け基盤の需要は今後も注意が必要。
印象としてはニュートラル。