2020年6月25日の相場解説
6月24日の日経平均株価は、取引開始直後にプラス圏に浮上したが、上値が重く、徐々に上げ幅を縮める展開に。
利益確定売り優勢となったことから、マイナス圏に下落した。
最終的に日経平均株価は前日比14円73銭安の22,534円32銭で取引を終えた。
NYダウは、6月の米製造業購買担当者景況指数(PMI)が事前予想を上回ったことや、5月の米新築住宅販売件数も4カ月にプラスとなったことが好感され、ハイテク株に買いが集まる展開に。
最終的にNYダウは前日比131円14銭高の26,156.10ドルで取引を終えた。
東京時間のドル円は、日経平均株価がプラス圏で始まると、1ドル106円39銭から106円64銭まで反発。
1ドル106円50銭台に下げた後は、方向感の乏しい展開となった。
欧州勢が参入すると、ドル買いが再開し、ドル円は1ドル106円65銭まで浮上。
しかし、NYダウ先物が下げ幅を拡大したことから、再び1ドル106円50銭台に下落した。ニューヨーク時間に入ると、米政府がEUや英国の製品に対し新たな関税を発動すると警告したため、NYダウ先物が200ドル程度下落。
リスクオフのドル買いが強まり、1ドル106円75銭に浮上。
さらにNYダウが420ドル超下落すると、ドル円は1ドル106円90銭まで浮上した。
その後、1ドル106円98銭まで高値を更新したが、NYダウが一時850ドル超安まで下げ幅を拡大したため、1ドル106円79銭まで下落する場面もあった。
しかし、NYダウの下落がリスクオフのドル買いを再び引き起こしたため、ドル円は終盤、1ドル107円07銭まで浮上した。
最終的にドル円は、1ドル106円97銭~107円07銭で取引を終えた。
本日の日経平均株価は、NYダウの下落が重しとなる一方で、ドル円が円安に振れていることがポジティブ材料となり、もみ合いになりやすいだろう。
本日のニュース
オリンパス デジタルカメラなど映像事業を売却へ【NHK】
オリンパスは、80年以上の歴史を持つデジタルカメラなどの映像事業を投資ファンドに売却する方針を明らかにしました。
スマートフォンの普及などで苦戦が続いていたためです。
発表によりますと、オリンパスは、デジタルカメラを中心とする映像事業を分社化し、投資ファンドの日本産業パートナーズに売却するということです。
ことし9月末までに最終契約を結び、年内の取引完了を目指すとしています。
オリンパスは、顕微鏡の技術を生かして84年前の1936年に写真用レンズを開発し、その後、カメラ事業を展開してきました。
最近では、一眼レフよりも小型でレンズを交換できるミラーレスカメラが人気を集めていました。
しかし、スマートフォンなどの急速な普及でデジタルカメラの市場規模は縮小傾向が続き、オリンパスの映像事業は昨年度まで3年連続で営業赤字になっていました。
このため会社は、映像事業を切り離し、強みを持つ医療機器などに経営資源を集中させるため、ファンドへの売却を決めました。
デジタルカメラのブランドやアフターサービスなどは新会社が継承するということです。
業界団体によりますと、デジタルカメラの世界の出荷台数は去年、1521万台余りで、1億2000万台を超えていた2010年のピーク時を大きく下回っています。
英アストラゼネカ、10社目の新型コロナワクチン製造契約【ロイター】
英製薬アストラゼネカは、スコットランドの製薬会社シンバイオシス・ファーマシューティカルと新型コロナウイルスのワクチン候補について供給・製造契約を交わした。アストラゼネカのコロナワクチン供給契約はこれで10社目。
シンバイオシスが24日、アストラゼネカが臨床試験で使用するワクチン「AZD1222」を供給することに合意したと発表。
供給数や契約条件については明らかにしていない。

【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース【Bloomberg】

本日の銘柄ニュース
武田薬品工業【4502】
医薬品セクターは、コロナショック時の急落後、アビガンなど新型肺炎を機に医薬品が注目されたことから急回復し、現在も堅調に推移している。
そんな中、武田薬品は、2020年3月期は業績やキャッシュフローの見通しが立てにくいことから、医薬品セクターの中では戻りが鈍い。
しかし、同社の2021年3月期の資金繰りは概ね安心できるとみられ、配当なども同社のキャッシュ残高とキャッシュフローを考慮した場合、十分に賄える。
新型肺炎が同社の事業にもたらす影響も限定的であると考えられる。
印象としてポジティブ。