2020年6月26日の相場解説
6月25日の日経平均株価は、米国の景気先行き不安から、軟調に。
海外機関投資家を中心に売り注文が優勢となったため、一時369円安となった。
最終的に日経平均株価は前日比274円53銭安の22,259円79銭で取引を終えた。
NYダウは、米国の複数の週で新型肺炎の感染が再拡大していることが懸念された一方で、銀行ストレステストの結果公表を前に銀行株を中心に買いが入る展開となった。
また、原油高が押し上げ要因となり、エネルギー株を中心に上昇したことも、NYダウの押し上げ要因となった。
さらに、FRBが金融危機後に導入した規制を緩和することを発表したことも、リスク選好要因となった。
そのため、上下に大きく変動する展開になったものの、NYダウは前日比299.66ドル高の25,745.60ドルで取引を終えた。
東京時間のドル円は、リスク回避のドル現金化によるドル買いから1ドル107円15銭に浮上。
また、五十日(ごとおび)のドル買いもドル円の押し上げ要因となり、一時1ドル107円26銭まで上昇した。
しかし、午後に入るとドル買いが一服したことから、1ドル107円10銭台まで失速した。
ロンドン時間に入るとドル円は上値の重い状態となり、1ドル107円05銭まで下落する展開に。
しかし、欧州株高となったことからリスク選好地合いとなったため、ドル円は再び円安になり、1ドル107円37銭まで上昇した。
ニューヨーク時間に入ると、NYダウが240ドル前後下落したことから、リスク回避のドル買いが強まり、ドルは1ドル107円45銭まで上げ幅を拡大。
しかし、米国株が持ち直したことから、リスクオフのドル買いが後退すると、1ドル107円19銭まで水準を下げた。
最終的にドル円は、1ドル107円14銭~107円14銭で取引を終えた。
本日の日経平均株価は、円安と欧米の株高を好感し、堅調に推移すると考えられる。
ただ、週末のポジション解消の売りには注意が必要だ。
本日のニュース
スズキ ワゴンRなど6車種 約12万台リコール【NHK】
自動車メーカーのスズキは「ワゴンR」など、軽自動車の6車種で発電機の制御プログラムに不具合があり、エンジンが停止するなどのおそれがあるとして、およそ12万台のリコールを国に届け出ました。
リコールの対象となるのは、
スズキが製造・販売した
▽「ワゴンR」
▽「スペーシア」
▽「ハスラー」
スズキが製造してマツダが販売した
▽「フレア」
▽「フレアワゴン」
▽「フレアクロスオーバー」の
軽自動車の6車種、合わせておよそ12万台です。
製造期間は車種によって異なりますが、平成26年7月から平成27年8月までです。
国土交通省によりますと、これらの車では燃費をよくするために搭載された発電機の制御プログラムに不具合があり、誤って電気回路の故障と判定して発電が止まり、使い続けるとエンジン停止などのおそれがあるということです。
これまでに事故の報告はないということですが、こうした制御プログラムの不具合は全国で206件報告されているということです。
このため、スズキは対象となる人たちにダイレクトメールなどで通知し、26日から全国の販売店で無料でプログラムの修正に応じるということです。
米モデルナ、コロナワクチン製造で米キャタレントと提携【ロイター】
バイオ医薬大手の米モデルナは25日、開発中の新型コロナウイルスワクチンの国内供給に向け、医薬品受託製造の米キャタレントと提携すると発表した。
契約の下、キャタレントは第3・四半期にインディアナ州ブルーミントンにある施設でワクチンの製造を開始する。
当初の製造量は1億回分。
このほか、キャタレントはモデルナのワクチン後期試験の支援を7月に開始する。
【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース【Bloomberg】

本日の銘柄ニュース
アークランドサカモト【9842】
アークランドサカモトは、新型肺炎の感染拡大を受けた巣ごもり需要の恩恵を受け、ホームセンターを主体とする小売事業の業績が急回復している。
さらに、LIXILビバのM&Aを進めると発表したことが好感され、同社株は急騰している。
今回のM&Aにより、のれん代の償却や借入に伴う金利が増えると考えらえるが、同社が以前から目標としていた人口密集地帯への展開が実現することになり、LIXILビバの利益によるかさ上げも期待できる。
今回のM&A効果の発現と、小売事業の業績の改善が進むことで更なる株価上昇が見込めるが、すでにM&A効果については株価に織り込まれていると考えられる。
印象としてはニュートラル。