2020年7月10日の相場解説
7月9日の日経平均株価は、前日のNYダウの上昇を好感したことや、前日の下落の反動から、買い優勢に。
午後に入ると中国株が上昇したことから、日経平均株価は一時前日比240円高まで上昇した。
しかし、東京都内での新型肺炎の新規感染者数が220人を超えたとの報道が伝わると、利益確定売りが強まり、上げ幅を縮める展開に。
最終的に日経平均株価は、前日比90円64銭高の22,529円29銭で取引を終えた。
NYダウは、新型肺炎の感染拡大が懸念され、反落。
一時500ドル超下落する場面もあった。
最終的にNYダウは、前日比361.19ドル安の25,706.09ドルで取引を終えた。
東京時間のドル円は、序盤、1ドル107円18銭まで水準を下げる場面もあったが、1ドル107円20銭台で推移。
東京株式市場のスタート後も同水準で推移したが、仲値近辺で1ドル107円30銭前後まで浮上した。
昼にかけて1ドル107円30銭前後で小動きとなったが、午後に入ると1ドル107円20銭台に水準を下げた。
ロンドン時間に入っても膠着状態が続いたが、対欧州通貨でドル買いが進んだことから、1ドル107円40銭まで浮上する場面もあった。
しかし、ニューヨーク時間に入るとNYダウが下げ幅を拡大したことからドル売り優勢となり、ドル円は1ドル107円10銭まで安値を更新した。
しかし、リスク回避のドル買いが優勢となったことで、ドル円は1ドル107円30銭台に浮上し、その後も揉みあいが続いた。
ただ、米財務省が190億ドル規模の30年債入札を実施し、好調に終わると、ドル円は1ドル107円20銭台に下落。
最終的にドル円は、1ドル107円16銭~26銭で推移した。
本日の日経平均株価は、NYダウの下落を受けて軟調に推移すると考えられる。
本日のニュース
コンビニ大手3社 利益が大幅減少 3~5月期決算 新型コロナ【NHK】
コンビニ大手3社のことし5月までの3か月間の決算は、本業のもうけにあたる利益がいずれも大幅に減少しました。
新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛などで大きな影響を受けた形です。
コンビニ大手3社は9日までにことし3月から5月までの決算を発表しました。
それによりますと本業のもうけにあたる利益はローソンが去年の同じ時期より81.6%減って26億円余り、ファミリーマートが54%減って89億円余り、セブン‐イレブン・ジャパンが13.3%減って522億円余りでした。
これは外出の自粛が広がり、オフィス街や行楽地の店舗を中心に売り上げが大きく落ち込んだことが主な要因です。
コンビニは生活必需品の取り扱いが多く景気の変動を比較的受けにくいとされていますが、大手3社がいずれも新型コロナウイルスの感染拡大で大きな影響を受けた形です。

中国5社からの米政府機関調達規制、トランプ政権が正式導入へ【ロイター】
トランプ米政権は今週、米政府が中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]など中国5社の製品を使った企業のモノやサービスを発注することを禁止する規制を完成させる予定だ。
米当局者が明らかにした。
対象企業はファーウェイのほか、同業の中興通訊(ZTE)(000063.SZ)、監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)(002415.SZ)、同業の浙江大華技術(ダーファ・テクノロジー)(002236.SZ)、無線通信機器の海能達通信(ハイテラ)(002583.SZ)の5社。
日々の業務で5社の機器やサービスを使っている企業は、免除を認められない限り政府と取り引きすることができなくなる。
米行政管理予算局(OMB)のボート局長代行はロイターに宛てた声明で「中国などの敵国がわれわれのシステムに潜入しようとすることで米国が直面する危険は大きい」と指摘。
「トランプ政権は連邦政府の調達に関して禁止令を完全に導入することで、ファーウェイなどの不正な企業から政府を守っている」とした。
連邦調達規則評議会(FARC)による規則は8月13日に発効する。
これまでは規制の導入と施行に関して政府の請負業者にどのように適用されるのかが不明瞭だったが、政権は規制の導入を先送りしない姿勢と、企業が免除されにくいことを明確にした。
現在の契約に影響があるかは不確かである一方、今後の契約は複雑になりそうだ。
例えば、米ネット通販大手アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)のさなか、4月に検温カメラを浙江大華技術から1500台購入した。
アマゾンのクラウド部門は米機密情報の分野で主要な請負業者だ。
米国防総省の最大100億ドル規模のクラウド・コンピューティング契約を巡り米IT大手マイクロソフト(MSFT.O)と争っている。
当局者によると、米政権は各機関に対し、企業を免除する前に国家安全保障に関する分析を実施することを要請する。
法律で米議会は明示していなかった。
ファーウェイなど対象中国企業からの調達を禁じるだけでなく、それらの影響力を排除する狙いがあるという。
当局者は、米政府と取引するか、中国企業と取引するかを選ぶことになると指摘した。
【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース【Bloomberg】

本日の銘柄ニュース
クリーク・アンド・リバー社【4763】
クリーク・アンド・リバー社の2021年2月期1Qは増収増益となった。
売上高は94.8億円(前期比15.2%増)、営業利益10.4億円(前期比同33.2%増)。
新型肺炎の影響は、売上高で3億円、営業利益で1.2億円程度だった模様。
新型肺炎が業績に与える影響が軽微に留まったことが伺えて、ポジティブ。