2020年7月22日の相場解説
7月21日の日経平均株価は、前日のナスダックが市場最高値を更新した流れを引き継ぎ、情報通信や電子部品株で大量の買いを集める展開に。
ただ、株価が上昇すると利益確定売りも増える場面もあったが、日経平均株価は一時200円超上昇した。
最終的に、日経平均株価は前日比166円74銭高の22,884円22銭で取引を終えた。
NYダウは、新型肺炎の感染拡大に対する米国の追加経済対策を巡り、トランプ米政権と議会共和党との協議が本格化したことが好感され、上昇。
一方で、ナスダックは高値警戒感から売り優勢となり下落した。
最終的にNYダウは、前日比159.53ドル高の26,840.40ドルで取引を終えた。
東京時間のドル円は、序盤、1ドル107円20銭台で推移した。を割り込む水準で推移した。
東京市場がスタートし、日経平均株価が堅調に推移した一方で、ドル円は1ドル107円10銭台でもみ合いとなった。
午後に入ると、日米中の株価指数が堅調に推移していることから、ドル円は1ドル107円37銭まで強含んだ。
ロンドン時間も、ドル円は1ドル107円30銭台で推移したものの、東京都知事が4連休の外出自粛を都民に呼びかけたことが材料視されると、1ドル107円20銭台に下落した。
ニューヨーク時間に入ると、ドル売り優勢となり、ドル円は1ドル107円10銭台に水準を下げる展開に。
しかし、米国の6月シカゴ連銀全米活動指数が事前予想の4.00を上回る過去最高の4.11となり、5月分も従前の2.61から3.5に上方修正されると、ドル売りが止まり、1ドル107円20銭台まで浮上した。
しかし、対資源国通貨を中心にドル売りが進んだことから、ドル円は再び円高に。
さらに米10年債利回りが低下したことから、ドル円は1ドル106円80銭台まで下落した。
その後も米10年債利回りが低下したため、ドル円は1ドル106円70銭台まで水準を下げた。
最終的にドル円は、1ドル106円75銭~106円85銭で取引を終えた。
本日の日経平均株価は、NYダウの上昇が好感される一方で、ナスダックの下落からハイテク株が売られる展開になると考えられる。
一方で、4連休前ということもあり、利益確定売りに下押しされる場面もあるだろう。
本日のニュース
デパート売上げ 先月は持ち直し 今月再び落ち込みか【NHK】
全国のデパートの先月の売り上げは、去年の同じ時期と比べて19%余り減少しました。
また、主なデパートの今月前半の売り上げは去年と比べておよそ25%減少していて、新型コロナウイルスの感染者数が増加傾向にある中、一時は持ち直したデパートの売り上げが再び落ち込む形となりました。
日本百貨店協会によりますと、全国のデパート203店舗の先月の売り上げは合わせて3829億円余りで、1年前も営業していた店舗どうしを比較すると19.1%の減少となりました。
デパートの売り上げはことし5月には65%余りの大幅な落ち込みとなっていたため、先月は減少ながらも大きく持ち直した形です。
しかし、全国の主なデパート41店舗の今月1日から16日までの売り上げは去年の同じ時期と比べておよそ25%の減少となり、再び落ち込む形となりました。
その背景について日本百貨店協会では、主なデパートで来店客数が減少しており首都圏や関西を中心に新型コロナウイルスの感染者数が増加傾向にあることや、記録的な豪雨が影響しているのではないかとしています。
店舗への集客が難しい中、デパート業界ではネット通販や物産展のオンライン開催などに力を入れる動きもあり、これまで遅れてきたデジタル分野を強化できるかが課題になっています。

トヨタ、8月国内生産ほぼ当初計画レベルに 世界で新車需要回復【ロイター】
トヨタ自動車(7203.T)は21日、8月の国内生産が新型コロナウイルス感染拡大前に策定した当初計画から約3%減と計画並みにほぼ回復するとの見通しを発表した。
新車需要の回復が世界的に見込まれるためで、今後も回復基調は続くとみている。
6月の生産は計画に比べて約4割減、7月は約1割減だった。
8月の減産規模は国内では6000台、海外では約9000台、合わせて計約1万5000台にとどまる見込み。
「ハイエース」などを手掛ける岐阜車体工業の第2ラインは5月から10月まで1シフト体制と調整を続けるが、高級車「レクサス」ブランドの車両などを生産するトヨタ自動車九州は8月、普段は休みにしている土曜日に、第1ラインは3日間、第2ラインは2日間稼働する。
ダイハツ工業の京都工場でも29日の土曜に生産する。
5月と6月に国内全完成車工場で稼働しなかった計6日間については、9月以降に振り替える。
*内容を追加しました。
【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース【Bloomberg】

本日の銘柄ニュース
ディスコ【6146】
ディスコの2021年3月期1Qは、売上高が356.5億円、営業利益が92.8億円となった。
また、受注高は441億円(前四半期比7%減)、出荷高は498億円となった。
同社は2020年3月期から売上計上基準を、出荷基準から検収基準に変更したため、出荷後で検収前の完成品が在庫となる。
新型肺炎の感染拡大が影響し、ロジック半導体が在庫調整となる可能性があったものの、今年度後半に価格が大きく値崩れするリスクは現状低く、同社の受注や出荷への影響も想定より小さいものになると考えられる。
このことが、同社のバランスシートを悪化させるものの、同社は未検収在庫を減少させるための取り組みを始め、より早い検収完了を行えるようにしている。
この取り組みにより、同社は今後、収益性の改善やFCF創出能力が高まるとみられるものの、その効果がみられるようになるのは、来期以降になると考えられる。
印象としてはニュートラル。