2020年8月12日の相場解説
8月11日の東京株式市場は前日のNYダウが米経済対策を好感して上昇したことを受け、日経平均株価が上昇。
前週末比400円超上昇するなど、終日買い戻し優勢となった。
そのため、日経平均株価は前週末比420円30銭高の22,750円24銭で取引を終えた。
NYダウは、米追加対策をめぐり、米政権と議会との協議が難航したことから反落。
一時28,000ドル台を回復する場面もあったが、終盤、下落した。
そのため、NYダウは前日比104.53ドル安の27,686.91ドルで取引を終えた。
ナスダックは、185.54ポイント安の10,782.82で取引を終えた。
東京時間のドル円は、序盤、1ドル106円台に浮上。
東京株式市場がスタートし、日経平均株価が前週末比175.57円高で寄り付くと、1ドル106円10銭台まで上昇し、仲値近辺では1ドル106円18銭を付ける場面もあった。
しかし、1ドル106円20銭近辺でドル売りが入り、ドル円は1ドル106円近辺に再び水準を落とす展開に。
欧州勢が参入すると、再び1ドル106円10銭台に浮上した。
ロンドン時間のドル円はもみ合いとなり、1ドル106円00銭~1ドル106円15銭近辺で小動きに。
しかし、対欧州通貨や対資源国通貨などでドル売りが進むと、ドル円は再び1ドル106円00銭を割り込んだ。
ニューヨーク時間に入ると、ドル円は一時1ドル105円93銭まで売られたが、米10年債利回りが上昇すると、1ドル106円20銭近辺まで浮上する展開に。
また、この日発表された7月米卸売物価指数(PPI)が事前予想の前月比+0.3%を上回る同+0.6%となると、ドル買いが進んで1ドル106円68銭まで上昇した。
最終的にドル円は、1ドル106円45銭~106円55銭で取引を終えた。
本日の日経平均株価は、NYダウやナスダックの下落が重しとなるものの、円安が好材料となり、もみ合いになりやすいだろう。
本日のニュース
景気ウォッチャー調査 先行き示す指数 3か月ぶりに悪化【NHK】
働く人に景気の実感を尋ねる内閣府の調査で、先月は景気の現状を表す指数が41.1と、3か月連続で改善しました。
一方で、景気の先行きを示す指数は3か月ぶりに悪化し、前の月を下回り、新型コロナウイルスの感染拡大による不透明感が改めて強まっています。
内閣府の景気ウォッチャー調査は、小売店の従業員やタクシーの運転手など2000人余りを対象に景気の実感を尋ねて数値化します。
先月の調査では景気の現状を表す指数が41.1と、前の月を2.3ポイント上回り、3か月連続で改善しました。
一方、2か月から3か月後の景気の見方を示す指数は36.0と、前の月を8ポイント下回り、3か月ぶりに悪化しました。
調査に対して、北陸地方の旅館からは「自治体の消費喚起策のおかげで予約が入っているが、感染者が増えるとキャンセルが増え、予断を許さない」とか、近畿地方のレストランからは「7月中旬から回復の動きが失速しはじめている」といった声が寄せられました。
また、沖縄の旅行代理店からは「感染者も増えてきていて、また振り出しに戻らないか怖い」という声も寄せられました。
景気の現状について、内閣府は「新型コロナウイルスの影響による厳しさは残るものの、持ち直しの動きがみられる」という、これまでの表現を据え置く一方、先行きについては「感染症の動向に対する懸念が強まっている」としています。

米エアビー、月内に非公開でIPO申請へ 年内上場の用意=新聞【ロイター】
米民泊仲介大手エアビーアンドビーが月内に非公開で新規株式公開(IPO)を申請する見通しと、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が11日、関係筋の情報として報じた。
年内の上場実現に向けて用意を整えているという。
ロイターは昨年10月、エアビーが来年計画する株式上場で、米モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスを主幹事に起用する見通しと報じていた。
【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース【Bloomberg】

本日の銘柄ニュース
ハンズマン【7636】
ハンズマンの2020年6月期は減収減益。
売上高は前期比0.1%減の311.6億円と微減だったが、営業利益は前期比5%増の21.8億円となった。
営業利益は会社計画(18.2億円)を上回る好調な結果となり、4Qについては、新型肺炎の感染拡大による臨時休業や営業時間の短縮があったにも関わらず、既存店増収率が同3.2%減と小幅な減少にとどまっている。
また、粗利率は同1.0%pt改善していることから、ポジティブ。
なお、同社の7月販売実績(月末締め)は、既存店ベースで前年同月比20.9%増(全店ベースでも同20.9%増)となった。
前年同月より祝日が1日多く曜日効果はポジティブで、かつ、前年同月は既存店増収率が同4.0%減だったことを考慮しても、好調であると考えられる。
なお、同社の会社計画は、既存店増収率が前年同期比6.2%増となっていることから、大きく上回る結果となった。
印象としてはポジティブ。