2020年8月20日の相場解説
8月19日の日経平均株価は、内需株を中心に買い戻される展開に。
円高が一服したことも買い戻しを後押ししたものの、上値を追う展開にはならなかった。
そのため、前日比59円53銭高の23,110円61銭で取引を終えた。
NYダウは、FOMCで追加緩和対策が示唆されなかったことから続落。
NYダウは前日比85.19ドル安の27,692.88ドルで取引を終えた。
また、ナスダックは64.38ポイント安の11146.46で取引を終えた。
東京時間のドル円は、序盤、1ドル105円11銭までじり安に。
安倍首相の健康不安が材料視されたことや、FOXニュースがバイデン氏が脳神経手術を3回受けたことがあると報じたことが材料視されたと考えられる。
しかし、小安く始まった日経平均株価がプラス圏を回復すると、ドル円は1ドル105円30銭台に浮上。
海外短期筋による買い戻しも入り、昼頃には1ドル105円50銭台を回復し、1ドル105円61銭まで浮上する場面もあった。
しかし、欧州勢が参入すると、対オセアニア通貨を中心にドル売りが進んだため、ドル円は1ドル105円40銭台まで水準を下げた。
ロンドン時間に入ると、欧州通貨が対ドルで失速した影響がドル円にも波及し、ドル円は1ドル105円20銭台に下落。
ニューヨーク時間に入ると、ドル円は1ドル105円30銭近辺に浮上。
また、新型肺炎をめぐる追加経済対策について、共和党と民主党が交渉を再開する見通しであることから期待感が広がり、NYダウが上昇。
これを受けてドル買い優勢となり、ドル円は1ドル105円70銭台まで水準を切り上げた。
また、この日行われた米20年債の入札が不調に終わると、ドル円は1ドル105円90銭台まで浮上した。
さらにこの日公表された7月FOMC議事録で次回会合での追加緩和が示唆されなかったことから、利回りの上昇に伴うドル買いが優勢となった。
そのため、ドル円は、1ドル106円09銭~106円19銭で取引を終えた。
本日の日経平均株価は円安地合いになったことがプラス材料になるものの、NYダウの続落が嫌気され、軟調に推移すると考えられる。
本日のニュース
パナソニック テスラ向け電池生産増強へ 電気自動車増産に対応【NHK】
パナソニックは、アメリカの電気自動車メーカー「テスラ」向けの電池の生産能力を増強することになりました。
共同で運営する工場に100億円を超える投資を行い、電気自動車の増産に対応するねらいです。
パナソニックはアメリカ・ネバダ州でテスラと共同で電池工場を運営しています。
去年春、テスラの販売台数が想定を下回ったことなどもあり、戦略の違いから計画していた追加投資を凍結していました。
関係者によりますと、このところテスラの電気自動車の販売台数が上向き、技術開発が進んだことを受けて来年この工場に追加投資を行う判断になったということです。
投資の規模は100億円を超えるとみられ、効率を高めた組み立て用のラインを増やし、生産能力を1割ほど増やす計画です。
テスラはモデル3と呼ばれる新型セダンの販売が好調で、企業価値を表す時価総額が先月、トヨタ自動車を抜き自動車メーカーとしては世界トップになりました。
パナソニックとしては電気自動車の生産拡大に向け電池の生産態勢を強化し、収益アップをはかるねらいがあるものとみられています。
FRB、政策の微調整検討 景気回復に懸念=FOMC議事要旨【ロイター】
米連邦準備理事会(FRB)が19日に公表した7月28─29日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、金融政策を微調整し、積極的な刺激策を従来の見通しよりも長期間堅持する可能性が検討されていたことが分かった。
また、新型コロナウイルス流行が招いた景気低迷からの回復については、かなりの先行き不透明感が存在するとの懸念も示された。
5、6月に回復した雇用は減速した公算が大きく、労働市場の一段の「大幅な改善」は経済活動の「幅広く持続的な」再開にかかっていると判断した。
【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース【Bloomberg】

本日の銘柄ニュース
ニフコ【7988】
ニフコは、台あたり平均搭載製品搭載金額である原単位が上昇したことから、売上高が上昇。
国内原単位は2期連続となる、前期比11%の大幅上昇となった。
今1Qに関しても、前年同期比10%程度増加していると考えられる。
また、固定費も売上対比3%強抑制しており、セクター平均の1~2%を上回っていると考えられる。
このようなことから、同社は今期、会社計画を上回る可能性が高い。
また、北米の生産性低下や欧州自動車市場の混乱、現代自動車の販売不振などの悪材料が大幅に解消してきていると考えらえるため、印象としてはポジティブ。