2020年9月3日の相場解説
9月2日の日経平均株価は、前日のNYダウの上昇を受けて、電子部品株を中心に買い優勢に。
しかし、それ以外の買い材料に乏しく、上値の重い展開が続いたが、後場に入ると反発した。
そのため、日経平均株価は前日比109円08銭高の23,247円15銭で取引を終えた。
NYダウは、この日発表の8月米ADP雇用統計は事前予想を下回ったが、NYダウは堅調に推移。
買い優勢となり、特にヘルスケア株や生活必需品株を中心に買われた。
そのため、NYダウは前日比454.84ドル高の29,100.50ドルで取引を終え、約半年ぶりに29,000ドル台を超えた。
また、ナスダックは前日比116.77ポイント高の12,056.44と4営業日連続で終値の史上最高値を更新した。
東京時間のドル円は、序盤1ドル105円90銭で推移し、東京株式市場がスタートした後も、同水準で推移した。
仲値近辺で1ドル106円台に浮上し、米系短期筋のドルの買い戻しが入ったことから、1ドル106円13銭まで上値を伸ばしたものの、その後は1ドル106円05銭を挟んだ水準で小動きとなった。
ロンドン時間のドル円は、対欧州通貨でドル高が進み、日米株価指数が堅調に推移したことから、ドル円は1ドル106円23銭まで浮上する場面もあったが、この日発表されたユーロ圏の生産者物価指数が予想より悪化しなかったことから、ユーロドルが堅調に推移し、その影響がドル円にも波及したため、ドル円は1ドル106円10銭台に失速。
しかし、再びドル買いが進むと、ドル円は1ドル106円28銭まで上伸した。
ニューヨーク時間に入ると、8月の米ADP雇用統計が発表され、事前予想の+100.0万人を下回る+42.8万人となった。
これを受けてドル買いは一服し、ドル円は1ドル106円10銭台に軟化したが、終盤、1ドル106円20銭台に浮上した。
最終的にドル円は、1ドル106円13銭~106円23銭で推移した。
本日の日経平均株価は、前日の米株式市場が利益確定売りで軟調だったことが下押し材料となると考えられる。
買い戻しが入っても、上値が抑えられやすい展開になるだろう。
本日のニュース
記録的暑さの8月 エアコン販売 “駆け込み需要”の去年上回る【NHK】
記録的な暑さとなった先月、主な家電量販店ではエアコンの販売が好調で、消費税率引き上げ前の駆け込み需要がみられた去年の同じ月を上回りました。
このうち、関東を中心に展開する「ノジマ」は先月、エアコンの売り上げが去年の同じ月を30%上回ったということです。
「ヨドバシカメラ」は、冷蔵庫と洗濯機の売り上げは、ほぼ去年並みでしたが、エアコンは去年の同じ月を40%上回ったということです。
また、「ケーズデンキ」もエアコンの売り上げが去年の同じ月を14%上回ったということです。
去年の8月は、消費税率が10%に引き上げられる前の、いわゆる“駆け込み需要”がありましたが、各社ともその水準を大きく上回りました。
エアコンの販売が伸びた要因として、各社は厳しい暑さに加えて、外出を自粛して、夏のボーナスを旅行などではなく、買い物にあてた人が多かったこと、それに現金10万円の一律給付の影響もあったのではないかとみています。
FRB新戦略、二大目標達成の能力強化 低金利環境下で=NY連銀総裁【ロイター】
米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は2日、世界的な低金利環境によって金融政策を通じた景気刺激が一層困難になっているものの、2%超のインフレを容認する連邦準備理事会(FRB)の新戦略は物価安定と最大雇用の二大目標を達成するFRBの能力を強化するとの認識を示した。
FRBは先週、新型コロナウイルスの影響で世界的に雇用と物価の下方リスクが高まる中、インフレ率が「一時的に」2%を上回ることを容認し、長期的に平均2%の目標達成を目指すほか、最大雇用の確保を図る新たな戦略を発表した。
ウィリアムズ総裁は「戦略の変更は、中立金利が非常に低い水準にある中、FRBの二大責務を達成するわれわれの能力を強化し、著しく高める」と述べた。

【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース【Bloomberg】

本日の銘柄ニュース
サンケン電気【6707】
サンケン電気は、パワーシステム部門の社会システム事業の売却や、赤字だった韓国サンケンの解散等の構造改革を行っている。
構造改革はまだ途中であることから、その効果が現状は明確にみられるわけではないため、今後も注視が必要。
また、2023年3月はパワーシステム部門の赤字が考えられる。
半導体需要の回復に伴う稼働率の改善や収益力の向上、事業構造改革効果の発現などがあれば、株価は上昇するだろうが、今は時期尚早と考えられる。
印象としてはニュートラル。