2020年12月11日の相場解説
12月10日の東京株式市場は、前日のNYダウの下落を受けて反落。
高値警戒感もあり、利益確定売り優勢となった。
そのため、日経平均株価は前日比61円70銭高の26,756円24銭で取引を終えた。
NYダウは、この日発表の米新規失業保険申請件数が前週比13.7万件増加の85.3万件となり、9月半ば以来約2カ月半ぶりの高水準となった。
このことが嫌気され、売り優勢となり、NYダウは下落。
前日比69.55ドル安の29,999.26ドルで取引を終えた。
また、ナスダック総合指数は前週末比66.86ポイント安の12,405.81で取引を終えた。
東京時間のドル円は、五十日(ごとおび)の買いが意識され、序盤、1ドル104円30銭台に上昇。
いったん1ドル104円20銭台に軟化したが、豪ドル円の上昇につれて、1ドル104円38銭に強含んだ。
昼頃には1ドル104円50銭まで浮上したが、欧州勢の参入を前に1ドル104円40銭前後でもみ合いとなった。
欧州勢が参入すると、ドル円は1ドル104円54銭までじり高に。
ただ、上値は重く、再び1ドル104円40銭台に軟化した。
ロンドン時間中もドル円はもみ合いが続き、1ドル104円40銭台で推移。
ニューヨーク時間に入ると、この日発表の米新規失業保険申請件数が予想以上に増加したことが嫌気され、ドル売りに優勢となったため、ドル円は1ドル104円20銭台に下落した。
その後、ドル円は1ドル104円30銭台を回復したものの、戻りは弱く、1ドル104円20銭台に軟化すると、米10年債利回りの低下を受けて、1ドル104円18銭まで下落。
最終的にドル円は、1ドル104円16銭~104円26銭で推移した。
本日の日経平均株価は、前日のNYダウの下落が重しとなり、軟調になりやすいだろう。
また、週末のポジション調整の売りもあり、上値の重い状態が続くと考えられる。
本日のニュース
米上院、つなぎ予算採決11日にずれ込む公算=有力共和党議員【ロイター】
米議会上院のつなぎ予算を巡る採決が期限切れを迎える11日にずれ込む可能性があることが10日、主要共和党議員の話で分かった。
下院は前日、つなぎ予算の期限を18日まで1週間延長する法案を可決。
上院もこれを可決し、トランプ大統領が署名すれば、11日深夜の期限切れに間に合う。
ただ上院共和党指導部のジョン・スーン議員は記者団に対し、上院の採決は11日まで実施できないかもしれないと述べ、一部議員が討議の進行を阻んでいる可能性があることを示唆。
「協力があれば今晩にもできる。ただ、現時点で(採決は)明日になる公算が大きい」と語った。
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-usa-congress-idJPKBN28K348
ジョンソン英首相、合意なしの離脱に備えよと言明-英EU通商交渉【Bloomberg】
英国と欧州連合(EU)の交渉担当者らは英離脱後の自由貿易協定(FTA)締結交渉で、新たに設定した期限の13日までに合意に達することを目指す。
ジョンソン英首相と欧州委員会のフォンデアライエン委員長は9日の会食後、協議継続に同意した。
ジョンソン首相はEUとの交渉不調を背景に、英国はEU単一市場から通商合意なく離脱する準備を整えるべきだと言明した。
首相は10日、記者団とのテレビインタビューで「EUとの関係は(通商合意のある)カナダ型よりも(通商合意のない)オーストラリア型にはるかに近い形で決着する可能性がいまや高い」と発言。
「協議はやめず、交渉は継続する。しかし現在の状況から見て、オーストラリア型の選択肢に全員が備えるということが重要だろう」との見解を述べた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-12-07/QKYK8UT0G1KW01
【今朝の5本】仕事始めに読んでおきたいニュース【Bloomberg】

本日の銘柄ニュース
ベルク【9974】
ベルクの11月販売実績(月末締め)は、既存店ベースで前年同月比10.7%増、全店ベースで同18.8%増となった。
前年同月よりも祝日が1日多かったことから、曜日効果はポジティブだった。
前年同月は既存店が同4.6%増だったが、それを大幅に超える伸びで、好調さが伺える。
なお、同社の2020年9-11月平均の既存店増収率は前年同期比9.3%増。
2021年2月期下期(9-2月)会社計画(既存店:同0.2%減)を大幅に上回って推移している。
印象としてはポジティブ。