株とは何か?株主とは何か?

株式投資の基本

株式投資の基本は、「会社のオーナーになる」ということ

「株式投資」と聞くとどんなイメージが浮かびますか?

たくさんのPCモニターが並び、複数のチャートやニュースが表示されているのをチェックしながら、様々な銘柄を取引する…そんなイメージを持つ人もいるでしょう。

また、どこかの会社の株を買い、そのまま持っていたら、その会社が出した商品が大ヒットして株価が何百倍、何千倍にもなり億万長者に…なんていうイメージを持つ人もいるかもしれません。

例に挙げたイメージはどちらも株のイメージとして間違ってはいません。前者の方は株のデイトレードのイメージです。昔ながらの言い方では「日計り取引」とも言います。株を取引する場合、かつては証券会社に電話をして、自分が売買したい銘柄を担当者に伝えて売買してもらうのが一般的でした。当時も日計り取引はできましたが、今ほどメジャーなものではありませんでした。というのも、当時は株を取引するために必要な手数料が高かったからです。そのため、日計り取引は証券会社のディーラーなど、一部の人たちにしかできない方法だったのです。

しかし、インターネット証券の登場により、日計り取引は個人投資家にもできるようになりました。なぜなら、インターネット証券は手数料が極めて安いからです。また、それまで禁じられていたループトレードも解禁され、現在では日計り取引…つまり、デイトレードは非常にメジャーな取引方法の一つになりました。インターネット証券が台頭し、デイトレードによって超短期間のうちに何億、何十億といった莫大な利益を稼ぐ個人トレーダーが現れたことにより、「株といえばデイトレード」といったイメージが定着したのではないかと考えられます。

一方、後者の方はオーソドックスな株の取引のイメージです。こちらは昔から行われている株の取引方法で、中長期で株を持ち、会社の価値が上がっていくのと同時に株価も上がる、その売買差益(キャピタルゲイン)を狙う、というものになります。

どちらも株の取引手法としては正しいのですが、株式投資の本来の意味としては、後者の方がより近いということになります。というのも、株式投資の基本は「会社のオーナーになる」ことだからです。

株を買うことで、会社の共同オーナーの一人になる

先ほど株式投資の基本は「会社のオーナーになる」ということだ、と書きました。株を買うことで会社のオーナーになることができるのです。ただし、実際にその会社に行き、経営に参加するわけではなく、共同オーナーの一人という形で会社に出資する形になります。

会社は事業を行うにあたり、そのための資金が必要となります。資金を銀行などから借りて行うのはもちろんですが、この場合会社にとっては負債になってしまいます。つまり、返済しなければならないお金である、ということです。一方、株主から集めたお金は会社の資本になります。こちらは原則として返す必要のないお金ということになります。「会社の事業資金は、銀行などから借りれば良いんじゃないか」というのは、確かにその通りなのですが、会社の財務状況を見た場合、一般的に負債が大きい会社よりも資本金の大きい会社の方が、財務状態が安定しているということになりますので、会社としても、負債ではない、資本となるお金の割合を増やすことはメリットとなるのです。

株を買うことで、誰でもその会社のオーナーになることができます。しかも、株の場合は数万円程度からオーナーになることができるのです。仮に10株保有すれば10株のオーナー、1万株保有すれば1万株のオーナーになる、といことになります。仮にその会社が発行している株の総数(発行済株式総数)が1億株であれば、10株保有すれば1億分の10…つまり0.00001%分の株主とういことになりますし、1万株保有すれば0.01%分の株主ということになります。割合としては微々たるものですが、それでも株主でありその会社のオーナーであることには違いありません。

株主は利益から配当をもらうことができる

株を買うということはその会社のオーナーになるということですが、オーナーになるなら、「今にも潰れそう」「万年赤字」という会社よりも、「将来に期待できる」「安定した利益を出している」という会社に投資したいのが当然です。

ちなみに、中には今にも潰れそうな赤字会社の株を好んで買う場合もあります。ただし、そのケースは少々特殊で、その会社の事業再生をし、会社を立て直して会社の価値を高めたい、などという場合が該当します。このようなケースの場合、個人投資家ではなく、投資会社がその会社の株を買って事業のための資金を提供し、その会社の立て直しに経営参加することが多いようです。そのため、個人投資家は基本的に赤字会社や経営が危うい会社の株は避けた方が賢明です。

個人投資家が選ぶべきは、簡単に言えば経営状態が良く、今後の成長が期待できる会社ということになります。そのような会社の株を買い、オーナーである株主になった後、期待どおり会社が成長を続けていったとします。その場合、株主は会社の利益の一部を分け前としてもらうことができるのです。それが「配当」です。個人投資家の中には、株価の売却益よりも配当をもらうことを目的として株式投資を行う人もいます。なお、配当は保有している株数に応じてもらうことができます。基本的に会社の利益は株主のものなのです。具体的に言えば、様々な費用や税金などを差し引いて残った当期純利益の部分が株主のもの、ということになります。

ただし、こうして残った当期純利益がすべて株主に配当されるのかというと、そうではありません。というのも、さらなる事業拡大のための資金として使われるからです。例えば飲食業の会社の場合、新店を出すための費用に使われますし、ホテルを経営する会社の場合、新たなホテルを作るための不動産取得費や建設費、古くなったホテルのリフォーム費用などに使われるのです。

株主としては、「全額配当に回して欲しい」という気持ちもあるかもしれません。しかし、会社の今後の成長を考えた場合は、基本的には事業拡大のための資金に回し、残ったものを投資に回すというのは悪いことではないでしょう。ちなみに、配当されずに残った利益は「内部留保」といい、会社が解散した場合は株主に返還されることになります。

なお、「全額配当に回して欲しい」という場合はその意思を会社に示すこともできます。詳しい説明は省きますが、全株主から多数決を取り、その結果「全額配当に回して欲しい」という意見が支持されれば、純利益が全額配当に回される形になるのです。

株主は基本的に保有している会社に日々出勤して経営に携わることができるわけではありません。しかし、株主総会に出席して意思を示すことができます。もしも現在の経営陣の経営方針に不満がある場合は社長をはじめとした経営陣を退陣させ、新しい経営陣に刷新することも可能です。

「株を買って保有する」いう行為は一見すると単純なものに見えますが、実はそうではありません。確かに株価が上がれば、それに応じて売却益も増えますので、大きなキャピタルゲインを得られる可能性があります。しかし、それだけではないのです。株を買って保有することで、配当という形で会社の利益を得ることができたり、今後の会社の成長のために株主総会で経営陣に物申すこともできたりと、会社のオーナーとしての役割を与えられるわけです。そう考えると、株というのは会社を細かくしたものと考えることもできます。

まとめ

今回は「株とは何か」ということについて、その基本を説明しました。冒頭でも書いたとおり、株式投資はデイトレードができ、超短期間でキャピタルゲインを得ることもできます。しかし、株を買うという行為は、本来は「会社のオーナーになる」という意味合いがあるのです。株を買うのであれば、当然、株価が上がる株を買いたいわけですから、今後、その会社が成長していく可能性があるかどうか、ということが株を買う際に欠かせない視点になることを覚えておきましょう。

執筆者:佐藤真奈美より

 はじめまして、当サイトである『投資塾』で記事の執筆を担当させて頂いております、佐藤真奈美と申します。現在、複数の投資関連のメディアサイトに相場予想や投資関連の解説等の記事を寄稿しておりますが、『投資塾』では、株式投資のニュース、経済指標、金融政策等、「市場参加者が、何を見ているか」に重点を置き、株式投資の初心者にも分かりやすいよう、他では知れない情報の提供に努めさせて頂いております。

執筆者:佐藤真奈美について

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