株式投資と会社の業績

株式投資の基本

会社の業績は決算短信でチェックしよう

株式投資に欠かせないのが、会社の業績の状態です。デイトレードなど超短期の投資の場合、チャートなどを見て取引のタイミングを計る人もいますが、大抵の人は、それだけではなく、会社の業績の状態についてもチェックします。ある程度の期間、株を保有することを考えているのであれば、なおさら会社の業績はチェックしなければなりません。

上場企業の場合は必ず公式HPにIR情報を掲載しています。会社のHPに掲載されているIR情報には、会社の業績に関する資料が過去の分から最新のものまで掲載されていますので、これを確認しましょう

IR情報には会社の決算短信や四半期報告書が掲載されていますが、会社によってはそれ以外にも四半期ごとの決算資料や個人投資家向けの説明資料などが掲載されている場合もあります。ちなみに、IR情報に力を入れている会社ほど、詳しい資料を掲載している傾向があるようです。一方、中にはIR情報にあまり力を入れていなかったり、IR情報の開示に対し、積極的でなかったりする会社もあります。ただ、そんな会社であっても、最低限、決算短信と四半期報告書については掲載していますので、業績をチェックしたい時はぜひ見ておきたいところです。

会社の業績を確認する場合にまず確認したいのが決算短信です。決算短信は四半期ごとに作成します。例えば、3月決算の会社の場合、各四半期決算の時期は6月、9月、12月、3月ということになります。なお、この場合、3月は本決算です。なお、四半期は4回(4回目は本決算)あることになりますが、1回目は第1四半期、2回目は第2四半期、3回目は第3四半期、4回目は第4四半期(本決算)と言います。なお、各四半期について1Q、2Q、3Q、4Qという言い方をすることもあります。Qはクォーターの略です。

各四半期決算短信には、それまでの売上高や営業利益などの業績の結果が記載されます。例えば3月決算の会社の場合、第1四半期決算短信に記載されているのは4月から6月までの売上高や営業利益などの業績ということになります。気を付けたいのが、第2四半期以降の決算短信です。第2四半期決算短信については、4月から9月までの結果が記載されるのです。第2四半期は7月から9月までの期間のことを言いますが、決算短信に記載される売上高や営業利益などについては、第1四半期分も加算された累計の形で記載されるのです。そのため、第3四半期については、4月から12月までの売上高や営業利益が、本決算にあたる第4四半期については、4月から3月までの通期分の売上高や営業利益の結果が記載されます。

決算短信でチェックすること

決算短信では、売上高や営業利益、経常利益、そして当期純利益などの数字はもちろん、前年同期に対し、プラスなのかマイナスなのか、それとも横ばいなのかということをまずは確認したいところです。そのため、四半期ごとの決算短信では、売上高や営業利益の横に書かれている「20.0%」「△5.0%」という数字を見て、前年同期比に対しどうなっているのか、ということを確認しましょう。

その次に見たいのが、その四半期単独での決算が前年同期比に対しどうだったのか、ということです。第1四半期については決算短信の売上高や営業利益などの数字をそのまま見れば、前年比で増収増益なのか、減収減益なのかといったことが分かりますが、先ほども書いたとおり、第2四半期以降はそれまでの四半期の数字も加算された累計の数字になっています。そのため、例えば第2四半期単独での数字を見たい場合は、第2四半期決算短信の売上高や営業利益などの数字から第1四半期決算短信の売上高や営業利益などの数字を引く必要があります。そうして出てきた数字が、第2四半期単独での売上高や営業利益などの数字、ということになります。

なお、前年同期の第2四半期単独の売上高や営業利益などの数字についても、前年同期の第1四半期の売上高や営業利益などの数字を引く必要があります。そうやって、前年第2四半期の単独での数字を算出してから、今第2四半期単独の数字と比較し、増収増益なのか、減収減益なのかといったことをチェックします。

このように、第2四半期以降は単独の数字を見るために、累計の数字から前四半期の累計の数字を引かなければならないのは少々面倒ですが、各四半期単独での結果がどうなっているのかをチェックすると、累計からは見えてこない数字が表面化することがあります。

例えば、ある会社の第3四半期決算短信を見たとします。売上高、営業利益、経常利益、当期純利益がすべて前年同期比でプラスになっているため、一見すると良いようにみえます。しかし、第3四半期単独の数字を算出して比べてみた時に、すべて前年同期比でマイナスとなっていればどうでしょうか。実際に四半期単独の数字を見た場合、こういうケースもあるのです。累計では順調なように見えても、単独で見ると減速していることが分かった場合、それが原因で株価が下がることもあります。そのため、各四半期の単独での数字のチェックも欠かさず行いましょう。

決算短信では、会社計画に対する進捗もチェックしよう

このように、決算短信では一番上に書かれている売上高、営業利益以下の利益の部分の数字が非常に重要になりますが、それ以外にも必ず確認したいところがあります。それは、一番下にある、会社予想の部分…つまり、会社計画の部分の数字です。

決算短信で、会社は「今四半期の業績はこういう結果になりました」ということをただ発表しているわけではありません。そもそも、その前の決算で、「来期はこのような売上高、営業利益以下の利益について、目標を達成します」ということを発表するのです。もっと言えば、会社は中期経営計画というものを作成し、「〇年からの5年間は、こんな感じの売上高、営業利益以下の利益について、利益獲得を目指し、こんな事業を展開します」「〇年からの3年間で、このような商品を上市し、これくらいの売上高を目指します。また、利益目標はこれくらいでROE(自己資本利益率)はこれくらいを目指します」などといった目標を発表して、その目標に向かい、会社の成長を図るのです。

決算短信の会社計画の数字は、この中期経営計画に基づいた数字だったり、中期経営計画からズレのある数字だったりしますが、とにかく、会社計画に基づいたうえで、「今四半期はこのような業績になりました」ということを発表するわけです。

従って決算短信では、「会社計画に対し、今四半期はどのくらいの進捗具合か」ということを見たい、ということになります。

会社計画は基本的に通期のものが掲載されていますが、会社によっては半期のものも一緒に掲載しています。半期のものについては、上半期…つまり、第2四半期時点での会社計画ということになり、決算短信には「第2四半期(累計)」などと書かれています。もし半期のものが出ているようなら、こちらをベースに第2四半期までは見ていきます。

例えば、第1四半期が発表された場合、その時点の売上高と営業利益が半期の会社計画に対し、何パーセント程度の進捗率か、ということをチェックします。もしもこの時点で半期の会社計画に対し、営業利益や売上高が50%以上になっているのであれば、好調に推移している、ということになります。半期の会社計画を会社が発表していない場合は、第一四半期時点で、通期会社計画に対し30%以上の進捗率であれば、好調であると判断します。

ただし、会社によっては特定の四半期に売上が集中したり、毎年特定の四半期に損失を出したりといったことがあります。そのため、上で書いたのはあくまでも目安です。過去の会社の決算短信をチェックし、四半期ごとの進捗率の傾向を見てみるとわかりやすいでしょう。

まとめ

今回は、決算短信について解説しました。決算短信はどの会社のIR情報にも掲載されていて、会社の業績の動向をチェックするのに必要な情報となります。良いニュースが出た時に株は買われて株価が上がっていきます。その「良いニュース」の一つが好業績ということになるのですが、決算短信を見るとその結果が分かるのはもちろん、「今期は会社計画を上回る業績になりそうだ」といったことも会社計画に対する進捗率から判断することができます。そのため、例えば第1四半期時点で進捗率が過去の進捗率に比べて良いようであれば、その銘柄は買い、という判断ができるということになります。

執筆者:佐藤真奈美より

 はじめまして、当サイトである『投資塾』で記事の執筆を担当させて頂いております、佐藤真奈美と申します。現在、複数の投資関連のメディアサイトに相場予想や投資関連の解説等の記事を寄稿しておりますが、『投資塾』では、株式投資のニュース、経済指標、金融政策等、「市場参加者が、何を見ているか」に重点を置き、株式投資の初心者にも分かりやすいよう、他では知れない情報の提供に努めさせて頂いております。

執筆者:佐藤真奈美について

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