ボリンジャーバンドの使い方

株式投資の基本

株式投資で役立つテクニカル指標「ボリンジャーバンド」について

前回は、株式投資におけるテクニカル指標について基本を解説しました。前回書いたとおり、株式投資においては、テクニカル指標を取引にしているのは、圧倒的に個人投資家が多いのが特徴です。様々な種類のテクニカル指標がありますが、実際の取引に使う場合は、やはりメジャーで多くの人が使っているものの中から自分にとって使いやすいものを選んだ方が良いのは確かです。

そこで今回は、株の取引で使うと便利なメジャーなテクニカル指標について紹介します。テクニカル指標には長所・短所がそれぞれありますので、慣れてきたら、自分にとって使いやすいテクニカル指標を2つ3つ組み合わせて使用すると良いでしょう。

さて、今回紹介するのはボリンジャーバンドです。ボリンジャーバンドは標準偏差と正規分布の考え方に基づいたテクニカル指標で、中心に移動平均線を置き、株価が移動平均線からどのくらい離れているのか現しています。。

「株価が移動平均線からどのくらい離れているか」ということをボリンジャーバンドで確認するのはどうしてでしょうか。それは、株価が移動平均線から大幅に乖離することは少ないからです。ですので、仮に株価が移動平均線から大幅に乖離した場合、それはある意味異常な状態であると言えます。つまり、相場が行き過ぎている、ということです。行き過ぎた相場は、再び平均に向かって収束しようとします。相場が行き過ぎていないかどうか確認できるのが、ボリンジャーバンドの第一の特徴となります。

ボリンジャーバンドでは、相場が行き過ぎかどうか確認できると先ほど書きました。実際にどうやって確認するかというと、ボリンジャーバンドを構成している線を、株価が越えたかどうかチェックします。

すでに書いたとおり、ボリンジャーバンドの中心には移動平均線が来ます。移動平均線を中心に、上下それぞれ3つのラインが表示されるのがボリンジャーバンドの特徴です。どのような並びになるのかというと、上から、+3σ、+2σ、+1σ、移動平均線、-1σ、-2σ、-3σの順番になります。

移動平均線を挟むように表示される-1σ~+3σまでの6本のラインには、

〇±1σ…移動平均線を中心に、±1σのラインの範囲内で株価が動く確率は約68.3%
〇±2σ…移動平均線を中心に、±2σのラインの範囲内で株価が動く確率は約95.5%
〇±3σ…移動平均線を中心に、±3σのラインの範囲内で株価が動く確率は約99.7%

という意味がそれぞれあります。つまり、σの前の数字が大きくなればなるほど、株価のばらつきは大きくなり、その範囲に株価が収まる確率も大きくなるということが分かります。

さらに、ボリンジャーバンドの第二の特徴として、3つのタイプのバンドの形がある、ということが挙げられます。この3つのタイプとは、スクイーズ、エクスパンション、バンドウォークです。

スクイーズは、バンド幅が収縮している状態です。値動きが乏しくなり、レンジ相場になっている時にスクイーズと呼ばれる状態になります。スクイーズは、トレンドが終了した後の小休止状態で、次のトレンド発生に向けた前段階の状態と言えます。スクイーズは相場に明確な方向性が出ないため、トレードには向かない状態です。

エクスパンションは、バンドが大きく拡大した形です。この状態は、強いトレンドが発生していることを意味しています。エクスパンションの状態が長く続く時もあればすぐに終わってしまう時もありますので、トレンドがどれくらい続くかの見極めが大切です。

バンドウォークは、エクスパンションの状態で発生します。基本的に±2σラインに沿ってローソク足が推移していくのが特徴で、強いトレンドが続いていることが分かります。ただ、±1σと±2σの間や±2σと±3σの間を推移することもあり、銘柄や相場の状況によりけりです。

バンドウォークの発生は、相場が過熱した状態にあることを示しています。バンドウォークが発生するということは、その終わりに相場が反転する可能性がある、ということを覚えておくと良いでしょう。

株式投資でのボリンジャーバンドの使い方

先ほど、ボリンジャーバンドの基本を解説しましたが、実際の株式投資ではどのように使えば良いでしょうか?

例えば、ボリンジャーバンドがエクスパンションの状態になった直後が、エントリーのタイミングとして挙げられます。日足を見て、スクイーズからエクスパンションに切り替わる…つまり、バンド幅が広がりつつある時にエントリーをするのです。とはいえ、「バンド幅が広がりつつある時」というだけでは、なんとなくイメージはできても、曖昧な感じになってしまい、実際にボリンジャーバンドを見た時に、「これってエントリーのタイミングなのかな?」と判断に困ってしまうでしょう。

そこで、「ボリンジャーバンドがエクスパンションの状態になった直後」というエントリータイミングについて、もっと具体的に解説するなら、

〇スクイーズの状態からバンド幅が広がりつつあり、かつ、ローソク足が±2σを抜ける
〇次のローソク足の高値が前のローソク足の高値を超えたらエントリーする

ということになります。

ローソク足が完全に±2σから抜けた状態にならずとも、実体の部分が半分や3分の1抜けただけでも問題ありません。抜けたのを確認したら、次のローソク足の状態を確認し、前のローソク足の高値を超えているようであれば、エントリーします。エントリーした後、うまく上がらず移動平均線を割り込むようならいったん損切りをしてしまいましょう。

もしも読み通りにバンドウォークが発生し、自分の持ったポジションに有利な方向に株価が推移するようであれば、次に考えるのが利益確定のタイミングです。

もしも株価の上昇や下落がさらに大きなものになり、±3σを超えてしまった場合は、そこでいったん利益確定してしまいましょう。というのも、すでに説明したとおり、±3σを超えた場合、±3σから逸脱した状態となる確率は約0.3%と極めて低く、反発あるいは反落する可能性が高いからです。

もしも±3σを超えることはなく、そのままバンドウォークが続く場合は、移動平均線を挟んで反対側にあるバンドの状態を確認しましょう。どういうことか、例を挙げて説明します。

例えば、現在株価が上昇していて、+2σに沿って動いているとします。その場合は、移動平均線を挟んで反対側にある-2σのラインがどうなっているのか確認するのです。株価が上昇する時、-2σのラインはエクスパンションが始まると、下向き方向に広がっていきます。つまり、±2σのラインはスクイーズからエクスパンションへ変化する時に、まるで漏斗のような形を描くのです。その形が途中で変わるタイミングが訪れます。具体的に言うと、-2σのラインがそれまで下向き方向だったのが、切り替わり、上向き方向になったタイミングです。この時が利益確定のタイミングとなります。

株式投資でボリンジャーバンドを使う際の注意点

ボリンジャーバンドは有効なテクニカル指標の一つですが、銘柄によってはうまく機能しない場合もあります。

その一つが低位株です。普段から取引量が少なく、流動性も低い銘柄は急騰や急落が起こりやすいため、ボリンジャーバンドがうまく機能しないケースがあるのです。このような銘柄でボリンジャーバンドを使う場合、先ほど解説したバンドウォークが発生することなく、株価が乱高下するケースも珍しくありません。その場合、過去のチャートを検証し、ボリンジャーバンドが効くかどうかをチェックしてみましょう。

低位株は値動きが荒いものが多く、±3σにタッチした、あるいは超えた時に反発せず、そのままバンドウォークを形成する場合もあります。このような銘柄の取引について、ボリンジャーバンドを使って判断したいという場合は、どのようなやり方が効果的か自分なりに探す必要があります。

まとめ

今回はボリンジャーバンドについて解説しました。ボリンジャーバンドは標準偏差や正規分布といった統計学の考え方に基づいた指標で、多くの投資家が使っている指標の一つです。意味はもちろん、使い方の基本を覚えて株式投資に活用してみましょう。

執筆者:佐藤真奈美より

 はじめまして、当サイトである『投資塾』で記事の執筆を担当させて頂いております、佐藤真奈美と申します。現在、複数の投資関連のメディアサイトに相場予想や投資関連の解説等の記事を寄稿しておりますが、『投資塾』では、株式投資のニュース、経済指標、金融政策等、「市場参加者が、何を見ているか」に重点を置き、株式投資の初心者にも分かりやすいよう、他では知れない情報の提供に努めさせて頂いております。

執筆者:佐藤真奈美について

おススメの証券会社

株式投資の基本
投資塾~今から始める株のお話~
タイトルとURLをコピーしました